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鈴木啓示氏 大方の予想を覆すオリックス優勝 負けグセなくし自信植え付けた中嶋監督の手腕たたえたい

[ 2021年10月28日 07:00 ]

バファローズOB鈴木啓示氏が見た今季

鈴木啓示氏

 大方の予想を覆す優勝だ。山本由伸、吉田正尚と投打の軸はしっかりし、投手陣の駒もそろってはいた。先が楽しみなチームだとは思っていたが、昨年は45勝で最下位。しかも直近5年間で最下位が3度、4位が2度というのがチームの実情。それが見事に復活した。

 9月28日からの敵地でのロッテ戦3連勝はチームの力と勢いを象徴する戦いだった。低迷が長く続き、監督もコロコロと代わってばかりのチームは接戦でも粘りがなく、負けグセに染まっていた。それを一変した選手の取り組む姿勢と中嶋監督の手腕をたたえたい。Bクラスが当たり前のチームを再建するのは容易ではない。それを成し遂げたことに価値がある。

 日本ハムなど他のチームで裏方さんとして下積みも経験し、2軍監督として若手の指導を通じて学んだことを、中嶋監督は失敗を恐れない選手起用に生かし、チームに自信を植え付けた。選手の可能性を信じ、迷わなかったからこその優勝だ。

 今回の優勝で「バファローズ」の名前も再び脚光を浴びた。球団史としてはオリックスが阪急から買収し、近鉄は楽天の加盟とともに消滅した形になっている。OB会も阪急オリックスOB会として活動し、近鉄OB会は解散をした。それでも、大阪を本拠地とするバファローズとしての優勝を心から祝福したい。

 思い出すのは巨人との日本シリーズなどで盛り上がった藤井寺球場の活気だ。この優勝が大阪の野球人気をさらに盛り上げる契機となることを期待している。(本紙評論家)

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