東東京大会で高校生が審判員デビュー 日大豊山・村岡暖の夢はNPBでジャッジ―

[ 2021年7月2日 15:22 ]

審判員の指導を受ける村岡暖(2年・左)
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 青春をジャッジに燃やす高校球児がいる。4日に開幕する第103回全国高校野球選手権(8月9日から17日間、甲子園)の東東京大会で日大豊山の野球部員・村岡暖(2年)が審判員デビューする。一塁手として練習を続けながら、練習試合などで磨いた審判技術で最初の夏に挑む。

 2000年以来2度目の甲子園出場を目指す日大豊山は6月26日、湘南学院と練習試合を行い、4―2で勝利。村岡はユニホーム姿で二塁審判を務めた。初回の日大豊山の攻撃で2番打者が仕掛けた二塁への盗塁を冷静に見極め「アウト!」のコール。堂々としたジャッジを見せ「アウトはアウト。今は自信を持って判定できています」と胸を張った。

 日大豊山中3年時に故障で紅白戦の球審を務め「選手としては見ることができないフィールドの景色にワクワクしました」と新しい野球の面白さに気がついた。日大豊山でも1年冬から審判員を兼務。練習試合で先輩の審判員から指導を受け、今夏のデビューが決まった。

 審判技術の向上はチームにもプラスだ。「ボークのルールがわかるようになり、チームメートに投球動作を注意できるようになりました」。ルールに精通する村岡がいることで、正しい規則の共有がチーム内で行われている。

 試合後、チームが福島直也監督の下でミーティングを行う中、先輩審判員と2人で反省会を行った。「高校野球で経験を積んで、プロ野球の審判員になりたい」。バットもグラブも使わない村岡の夏が始まる。(柳内 遼平)

 ◇村岡 暖(むらおか・だん)2004年12月24日生まれ、埼玉県蕨市出身の16歳。小学2年から野球を始め、日大豊山中では軟式野球部に所属。憧れの人は元NPB審判員の佐々木昌信氏。1メートル75、72キロ。右投げ右打ち。

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2021年7月2日のニュース