西武・平良、日本新の39戦連続無失点!06年の球児超え、最後は「運です」味方“好守”に感謝

[ 2021年7月2日 05:30 ]

パ・リーグ   西武1ー0ソフトバンク ( 2021年7月1日    ペイペイD )

<ソ・西>39試合連続無失点の日本新記録を達成し、記念ボードを手に笑顔の平良(撮影・岡田 丈靖)
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 大記録達成はやはり一筋縄ではいかない。肝を冷やした西武・平良は「結構危なかったんですけど、良かったです」と安どした。06年の藤川球児(阪神)を抜くプロ野球新記録の39試合連続無失点。その要因を「運です」と言ったが、確かにこの日は運も味方した。

 1-0の9回に救援。先頭の三森を153キロ直球で3球三振に仕留めたが、柳田に左前打を浴びた。続く中村晃の左前に落ちる当たりで代走の一塁走者・佐藤直が三塁へ滑り込み、セーフの判定だ。ところが、勢い余って足がベースから離れると、三塁手のスパンジェンバーグが素早いタッチでアウトにした。リプレー検証でも判定は覆らず、息を吹き返した守護神は栗原をスライダーで左邪飛に打ち取った。「離れた一瞬を見逃さなかったタッチで全てが変わった」と決勝弾&好守の助っ人に感謝した。

 最速160キロの剛球に切れ味鋭い変化球。そして走者を出しても「動じることはない」と度胸もある。東京五輪に出場する21歳は試合前に強心臓ぶりも発揮した。視察に訪れた日本代表・稲葉監督とグラウンドで初対面。第一声で「僕、先発ありますか?」とかました。西口投手コーチの入れ知恵で、すぐに「冗談です」と撤回したが、稲葉監督も「ある、ある」と応じ、一気に和やかなムードに。「初めてなのに僕の中でちょっと、うれしかったですね」と喜び「これだけの記録が出るということは、それだけのピッチャーということは間違いない」と厚い信頼を口にした。

 その指揮官から「金メダルを獲ろうよ。頑張ろうね」と言われた平良も「力強い言葉で迫力があった。現実味が出てきました」と目を輝かせた。力と技だけではない。強運とユーモアも兼ね備えた「ミスターゼロ」が、侍ジャパンを頂点に導く。(花里 雄太)

 ≪開幕連続無失点イニングも記録中≫平良(西)が39試合連続無失点。06年藤川球児(神)の38試合を抜くプロ野球新記録となった。また、平良は開幕から38回連続無失点。39年高橋敏(阪急)のプロ野球記録、開幕38回1/3連続無失点にあと1/3回と迫った。なお、開幕からに限らない連続イニング無失点もパの単独7位に浮上。球団記録は58年稲尾和久、63年田中勉の39回だが、更新することができるか。

 ≪MLBでは40が最長≫大リーグではシーズンをまたいだものも記録として採用しており、連続試合無失点の最長記録はプレスリー(アストロズ)が18年の8月から19年5月にかけて達成した40。同一シーズンでは11年にキンブレル(ブレーブス、現カブス)による38が最長となっている。

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