広島・玉村、ついに「5回戦ボーイ」を卒業 4度目の登板で6回無失点 プロ初星はお預け

[ 2021年6月10日 20:17 ]

交流戦   ソフトバンクー広島 ( 2021年6月10日    ペイペイD )

<ソ・広(3)>力投する広島先発の玉村(撮影・中村 達也)
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 マウンドの広島・玉村は大きく息を吐いた。1点リードの6回2死一塁。打席には、球界屈指のスラッガー柳田を迎えていた。一発が出れば、逆転の局面。フルカウントから投げ込んだ、この試合100球が外角低めの絶妙なコースに決まる。背番号9のバットは動かない。見逃し三振。雄たけびを上げ、堂々とベンチへ引き揚げる背番号65がいつもより大きく見えた。

 プロ4度目の先発。過去3度はいずれも5回でマウンドを降り、黒星がついていた。自責点は4、3、2。少しずつ投球内容を向上させ、自信を持って日本一チームに挑んだ。

 緩急をつけ、抜群の制球力で6回無失点。ついに「壁」を超え、勝利投手の権利を手に降板した。救援陣が8回に追いつかれ、プロ初勝利こそ逃したものの、ソフトバンク相手の快投で得た手応えは計り知れない。

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2021年6月10日のニュース