阪神7位・高寺 体力測定6種目中、瞬発系3種目で1位 「しっかり足でアピールできたら」

[ 2020年12月7日 05:30 ]

体力測定前にウォーミングアップを行う高寺(撮影・大森 寛明)
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 阪神から今秋ドラフト会議で指名された9選手が6日、甲子園球場などの球団施設を見学し、体力測定も行った。7位の高寺望夢内野手(18=上田西)は6種目のうち垂直跳び、30メートル走、10メートル走の3種目でトップの数値を計測。唯一の高卒新人ながらも抜群の身体能力を証明した。7日、新入団会見に臨む。

 体力測定で一番の存在感を発揮したのは、ドラフト1位でも2位でもなかった。阪神唯一の高卒新人・高寺が脅威の身体能力を見せつけた。

 「(施設見学を終え)とてもいい環境がそろっているので、野球にしっかり集中して技術を上げていきたいです」

 1メートル78、75キロと決して体格的には大柄ではない。それでも垂直跳び73センチ、30メートル走3秒93、10メートル走1秒61と計測された6種目の内、3種目で1位の数値をたたき出した。それだけではない。立ち幅跳びもトップの佐藤輝にわずか1センチと迫る2メートル80。握力も70キロをオーバーし、権田康徳トレーナーに「身体能力、瞬発力、走力はすごく高い。まだまだ体が強く、大きくなっていくと思うので、チームとしてはそういう高校生を指導していけるのは、この先たくさん希望が出てくる」と言わしめた。

 「握力よりは、足の方が自信がある。しっかり足でアピールできたらいいと思います」

 持ち前の韋駄天に、さらに磨きをかける。阪神には新人から2年連続で盗塁王を獲得した近本がいるが、「走塁のスペシャリストなので、話を聞いてみたいです。足が速いだけじゃ盗塁ができないので、スタートのことだったり、ピッチャーとの駆け引きを聞きたいです」と“弟子入り”を希望した。身体能力ばかりで無く、プロで生き抜いていくための能力を今後養っていく。

 「この体じゃやっていけない。しっかり1年目は体作りを重点的にやっていきたい」

 来春キャンプは2軍スタートが濃厚だが、並外れた潜在能力はライバルたちを追いぬく可能性を秘める。甲子園出場もない無名に近い18歳が、20年ドラフト組の一番星となるかもしれない。(阪井 日向)

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2020年12月7日のニュース