井納争奪戦 ヤクルト・小川GM「力が必要」誠意の30分 2年2億円に背番号15提示

[ 2020年12月7日 05:30 ]

井納との交渉を終え取材に応じるヤクルト・小川GM(撮影・村上 大輔)
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 プロ野球は6日、フリーエージェント(FA)宣言選手との交渉期間がスタート。国内FA権を行使したDeNA・井納翔一投手(34)に対し、巨人とヤクルトが都内で即日アタックを敢行した。ヤクルトは交渉一番乗りで、2年総額2億円の条件に加え背番号「15」を提示したとみられる。

 昼間にファン感謝デーを行ったヤクルトは、午後6時からもう一つの「ビッグイベント」に臨んだ。FA交渉解禁初日に都内のホテルで井納と初の入団交渉。獲得への熱い思いを伝えた小川淳司GM(63)が報道陣に対応し「井納君の力が必要だということで“とにかく力になってほしい”ということを伝えた」と語った。

 会談は約30分。席上では2年総額約2億円とみられる条件を提示し、さらには井納がDeNAで背負ってきた背番号15を用意する方針も伝えた。小川GMによると番号へのこだわりはなく「(背負う)番号が自分の番号になるのが一番」と話していたという。

 今季、チームは12球団ワーストのチーム防御率4・61。2年連続最下位からの巻き返しに向け、投手陣の再建は急務だ。自身が監督時代だった14年に5勝2敗、防御率3・46と手玉にとられた小川GMは「ボール一つ一つの精度が高い。その頃に比較すると(さらに)投球の幅が広がったんじゃないか。1年間投げ続けられるスタミナもある」と賛辞の言葉を並べる。

 昼間にDeNAのファンフェスティバルに参加し「今後の人生において、悔いのないようにしっかり考えたいと思います」と胸中を明かしていた井納からは「できれば早く決断したいという思いがある」と伝えられた。その後に井納は都内の別のホテルに移動し、巨人とも初交渉。帰り際には「(2球団と)いい話ができました。しっかり考えたいと思います」とだけ語った。一番乗りで井納との交渉に成功した小川GMは「対応してくれてありがたかった」と笑顔。現時点では次回交渉の予定はない。感触は「ちょっと分からない」とし「待つだけです。思いは伝えさせてもらいましたので。とにかく待つだけです」と念じるように繰り返した。

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