日本野球界番付、来年は休刊 コロナ影響で番付編成会議の開催断念

[ 2020年12月7日 20:55 ]

1998年3月、東大関へ昇進した日本野球界番付を持つオリックス時代のイチロー(提供写真)
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 プロ野球全選手の実力番付を決める日本野球界番付が新型コロナウイルス感染拡大の影響で来年は休刊となることが7日、分かった。来年も春季キャンプ中の2月13日、大阪市内での番付編成会議を計画し、会場となるホテルを押さえてあった。野球界番付社の塩村和彦代表(60)は感染拡大が収まらず、大阪府下では7日も228人の感染者が出た感染状況に開催断念を決め、編成委員にはがきで通知した。

 発刊は1993年の成績を元に94年の番付編成をして以来27回でストップした。再来年については復刊するかそのまま廃刊とするか状勢を見て判断する。

 会議は例年80平米のホテル会議室に30人以上が集い、5時間かけて序ノ口から討議した。関東から中国地方まで最高齢は80代、平均年齢60歳以上の編成委員が来阪する事情があった。

 塩村氏は休刊を1年に止めるか、廃刊とするかなど編成委員らに意見を募ってきた。少人数でも来年2月に開催すべきとの意見もあったが塩村氏に判断を一任する意見が多く、ひとまず暫定的な番付編成を個人的に行い、再来年以降の復刊に備えるという。

 これまでにもピンチはあった。塩村氏が2000年9月に病気のため4カ月入院。01年1月に退院し、以降3年間は少人数での編成会議に止めた。

 今季開幕前に編成した番付では、昨季40本塁打でリーグMVPに輝いた巨人の坂本勇人内野手(31)が第13代横綱に昇進した。阪神では10勝した西勇輝投手(30)が東前頭8枚目から4枚目に。ルーキーイヤーの近本光司外野手(26)は序ノ口優勝して序二段をすっ飛ばし三段目まで躍進した。

 来季の番付編成では、14勝を挙げポスティングシステムを利用しての米大リーグ挑戦を目指す西小結、巨人・菅野智之投手(31)の大関昇進などが焦点だった。

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2020年12月7日のニュース