ヤンキース・マー君 「受け入れられていない」 11年連続リーグV逃し終戦 注目の去就は単年残留も

[ 2020年10月11日 02:30 ]

ア・リーグ地区シリーズ第5戦   ヤンキース1-2レイズ ( 2020年10月9日    サンディエゴ )

<レイズ・ヤンキース>試合に敗れ、肩を落とす田中らヤンキースの選手たち
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 ヤンキースの田中将大投手(31)が9日(日本時間10日)、メジャー7年目のシーズンを終えた。レイズとのア・リーグ地区シリーズ第5戦にチームが敗れ、2勝3敗で敗退となった。田中はポストシーズン(PS)で2試合連続KO。7年契約の最終年を、悔しさの残る形で終えた。ワールドシリーズ終了後には日米を通じ、初めてフリーエージェント(FA)となり、去就に注目が集まる。

 リベンジの舞台は訪れないまま、田中の1年が終わった。

 「まだ正直、シーズンが終わったということを実感していないというか、受け入れられていない」

 エースのコールが自身初の中3日で先発し5回1/3を1失点と好投。しかし、同点の8回に守護神チャプマンが決勝ソロを被弾し、チームは11年連続でリーグ優勝を逃した。

 田中自身も不完全燃焼に終わった。今年のPSは2試合に登板し、いずれも5回持たずに5失点以上。「ポストシーズンのパフォーマンスは消化しがたいものだった」。昨季までの10月の圧倒的な強さは影を潜め、悔しさをかみしめた。

 波乱の1年だった。新型コロナウイルスの影響で開幕は7月下旬に延期。打球が頭部を直撃するアクシデントにも見舞われ、7年目で初めて開幕ローテーションから外れた。10試合に登板して3勝に終わり「今、自分にできること、ベストを尽くすと常々、意識していた」と振り返った。

 13年オフに楽天からポスティングシステムでヤンキースに移籍した。7年総額1億5500万ドル(約164億3000万円)の大型契約を終え、オフにはプロ入り後、初めてFAとなる。チームへの思いを問われ「愛着がないわけない。一選手として、人間として、本当に言い表せないくらいのたくさんのものを学ばせてもらった」と感慨を込めた。昨季まで6年連続2桁勝利を挙げ、通算174試合で78勝。一方で、球団は09年を最後に世界一から遠ざかる。再契約交渉にどう臨むか、大きな注目が集まる。

 ヤ軍に残留か、新天地への移籍か。田中は「FAになるのは初めてのこと。どうなるかというのは全く僕にも予想はつかない。しっかりと考えて答えを出せれば」と語った。(杉浦大介通信員)

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