近大・佐藤 足でサヨナラ勝ち貢献、絶妙スライディング 首位浮上に「勝ったことが一番」

[ 2020年10月11日 19:13 ]

関西学生野球連盟令和2年度秋季リーグ戦 第5節1回戦   近大4―3立命大 ( 2020年10月11日    ほっと神戸 )

<近大・立命>タイブレークの延長10回無死二塁、三塁、井町の遊ゴロで三塁走者・佐藤が生還する(捕手・栄枝)(撮影・井垣 忠夫)
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 巨人、阪神などが今秋ドラフト1位候補に挙げる近大・佐藤輝明内野手(4年=仁川学院)が「足」でサヨナラ勝利に貢献した。タイブレークの延長10回無死二、三塁。三走の佐藤は、5番・井町が遊撃に打球を放った間に本塁突入。上体を反らしてタッチをかいくぐり、左足で本塁を払う絶妙なスライディングでセーフをもぎ取った。試合のなかった関大を勝率で上回り、首位に浮上。「勝ったことが一番良かった。というか勝たないといけない」と残り3試合の全勝を誓った。

 打撃面は2四死球で出塁したが、2三振を含む3打数無安打。3―3の9回無死一塁では田中秀昌監督から「決めてくれ」と言葉をかけられて打席に向かったが、立命大3番手・山梨の148キロ直球に空振り三振に倒れた。「ああいうところで打てるようにしていかないとダメ」と反省の弁を口にし「厳しいところに攻めてくるのは当然。それでも何とか、ストライクゾーンに来た球を打てるようにしたい」と表情を引き締めた。

 客席では11球団28人のスカウト陣が視察。DeNAは三原一晃球団代表が視察した。DeNAはこの日、甲子園球場で阪神とのデーゲームを戦ったが、同代表は時間帯の重なる秋季リーグ戦を視察。2打席目を見終え、試合途中で慌ただしく甲子園球場へと戻った。オリックスは牧田勝吾編成部副部長ら最多の6人態勢で視察。「スイングの強さ、ポテンシャルの高さ、最後のスライディングも、一つ一つが魅了するプレーをしてくれる。即戦力の野手としては、一番の評価をさせていただいている」。高いレベルで攻走守を併せ持つだけに、打てなくても評価は高まるばかりだ。

 今月9日に明治神宮大会の中止が発表された。佐藤は「それが目標だったので残念。ただリーグ戦は残っているし、関西の選手権もある。しっかりと勝ちたいと思う」と言う。母校の先輩・二岡智宏(現巨人3軍監督)が持つ通算13本塁打のリーグ記録にあと1本。残り3試合。優勝と個人目標の両方を成し遂げ、プロの門を叩く。

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2020年10月11日のニュース