高知と明徳義塾の決勝は前代未聞の結末 日没コールド再試合 馬淵監督も初の経験

[ 2020年10月11日 20:59 ]

第73回秋季四国地区高校野球大会高知県予選決勝   明徳義塾1―1高知 ※延長12回日没コールド再試合 ( 2020年10月11日    春野 )

<明徳義塾・高知>秋季県予選決勝は日没コールド再試合となった
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 息詰まる投手戦は、前代未聞の結末となった。明徳義塾と高知の高知県大会決勝は、延長12回を戦い終えても決着がつかず、大会規定により日没コールドで13日13時30分から同じ春野球場で、有観客での再試合が決定。元々、タイブレークを採用せず延長15回までは行う予定だった。

 高知先発の右腕・森木大智(2年)が初回の初球から2球続けて150キロを計測。“3密”を避けながらスタンドに詰めかけた1649人の観衆を沸かせると、2回には自己最速タイの151キロを2球続けてたたき出した。5回に1点を失ったが、170球を投げ抜き7安打12奪三振3四球で1失点完投。対する明徳義塾先発の左腕・代木大和(2年)も一歩も引かない。2回以降は本塁を踏ませず、193球を投げ11安打を浴びながら、森木と同じ12奪三振で1失点完投。両選手は疲労困ぱいとなり、試合後には県高野連の「教育的配慮」により、取材対応もなしとなるほどの激戦だった。森木は前日の準決勝・土佐塾戦では登板していないが、代木は前日の準決勝・高知中央戦でも87球を投じており、1週間で500球の球数制限まで残り220球に迫っている。

 両校はすでに四国大会出場を決めているが、県の頂点は譲れないという意地と意地がぶつかり合った。社会人野球を含め監督歴34年の明徳義塾・馬淵史郎監督(64)をもってしても再試合の経験は「ないない。初めて」という珍事だが「素直にバットが出てるヤツの方がヒットを打てるのはようわかった」と森木攻略の糸口をつかんだ様子。高知の浜口佳久監督は「ナイターあれば…決着つけたかった」と悔しそうだったが「(次も)勝つつもりで全力でいきます」と一歩も引かない構えを見せた。

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2020年10月11日のニュース