西武・高橋光「ノーノー未遂」の完投 集中力を最後まで切らさなかった23歳に拍手を

[ 2020年9月15日 09:00 ]

<西・オ>1安打完封勝利を挙げた高橋光(左)と握手する岡田(撮影・尾崎 有希)
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 9月8日のメットライフドームは、西武・高橋光成の「ノーノー未遂」でわいた。

 オリックス相手に8回まで無安打無失点。だが、9回先頭の代打・西野の中前打で偉業は消えた。翌日9日付の本紙紙面は、背番号13の先輩・西口投手コーチの「ノーノー未遂3度事件」とも絡めて大きく取り上げた。

 記者も現場にいた。8回の先頭打者、吉田正を投ゴロに仕留めた時に「これはやるな」と思ったが、違った結末に。それでも記者は、落胆とは違う感情を球場で抱いていた。「光成が有言実行した」と――。

 1日のロッテ戦。高橋光は7回1死まで無安打無得点。安田に中前打を打たれ、この回で降板した。内容は完璧に近い。だが試合後、記者はあえて「完投するには何が足りなかった?」と質問した。

 好投の余韻に浸っていた右腕は「うーん」と考えた後に「安田に打たれた球は少し真ん中に入った。あそこを内角に投げ切っていれば。凡打にしていれば、いけたかも」と返答した。

 先発して7回1死後の失投。これを反省するのか、それとも、大勝しただけに「内容も良かったし一度ぐらいは(失投も)ある」と気にしないのか。エースへの道を歩む男の資質が問われる。回答は前者。記者は少し安どし、今後へ期待も抱いた。

 そして高橋光は8日の登板で「ノーノー未遂」の完投。打者28人に対し、3球目までに追い込み、あるいは打ち取った打者は21人を数えた。安田に打たれた反省を生かし、最後まで内角に投げきった。

 これが西武の今季完投勝利1号となった。未遂でも何でも1勝は1勝。ロッテ戦からの流れで、集中力を最後まで切らさなかった23歳に拍手を送りたい。リーグ3連覇への道は厳しいが、高橋光が存在感を示し続けることは、大逆転への必須条件でもあるだろう。(記者コラム・大木 穂高)

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