広島 拙守連発で流れつかめず…2回痛すぎ失策&野選で3失点 1点差惜敗4位浮上ならず

[ 2020年8月30日 05:30 ]

セ・リーグ   広島5―6阪神 ( 2020年8月29日    マツダ )

<広・神>2回1死一、三塁、小幡のスクイズで、悪送球する一塁手・松山(撮影・椎名 航)
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 広島は29日の阪神戦に惜敗し4位浮上を逃した。最大5点差から1点差まで詰め寄っただけに、2回に松山竜平外野手(34)の野選と適時失策で失った3点が響いた。先発した大瀬良大地投手(29)は3回を投げ今季ワーストタイの5失点(自責4)で3敗目。計3失策を記録して前夜のサヨナラ勝ちの勢いに乗れず1点差試合は3勝10敗となった。

 離されては食らいつく。最大5点差から1点差に迫る粘り腰で、スコアだけ見れば好ゲームのようだが、実際の試合は引き締まらなかった。適時失策を含む今季最多の1試合3失策に野選が一つ。山田内野守備走塁コーチが「取れるアウトをきっちり取らないといけない」と総括して悔やんだのが0―0の2回だった。

 1死二、三塁で梅野の打球は一塁左へのゴロ。松山が何とか追いつき捕球したが、体勢を立て直せないまま間に合わない本塁へ送球し先制点を献上した(記録は野選)。佐々岡監督は「1点をやらないというのは分かるけど、まだ回が浅い中であの体勢ではね」と渋い表情。1死を確実に取らなかったことが後に響いた。

 さらに一、三塁で小幡に一塁線へセーフティースクイズを決められると、処理した松山が今度は一塁に悪送球。一塁走者の生還まで許し、この回3失点。直前のプレーで2死としていれば、なかったかもしれない2失点。同コーチは「(野選の)尾を引いていたというか…」とかばったが、流れに乗れない大瀬良は続く3回にも2点を失い降板を余儀なくされた。

 5回には堂林がボーアの高いバウンドのゴロを捕り損ね、左足首をひねるアクシデントに見舞われた。1点劣勢の7回には、途中出場で二塁に入っていた曽根が6―4―3の併殺を狙った一塁送球が高く浮き打者走者の二進を許した。いずれも失点にはつながらなかったが、ミスの連続で反撃ムードが停滞。「4つものミス」が出れば、前夜のサヨナラ勝ちの勢いに乗れないのも仕方ない。

 指揮官は「守備からしっかり…というテーマを掲げている中で1点が(勝敗に)響いている。もう一度引き締め直さないといけない」と原点に立ち返るよう求めた。チーム失策数はリーグ5位の40個。首位・巨人は同最少の14個だ。守備力の差と順位は、無関係ではない。(河合 洋介)

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