学法石川、ライバル光南下し県南支部予選制す 権守が3ラン含む3安打「シャープなスイング心掛けた」

[ 2020年8月30日 22:32 ]

第72回秋季東北地区高校福島県大会県南支部決勝   学法石川8―4光南 ( 2020年8月30日    白河グリーンスタジアム )

<学法石川・光南>7回2死一、二塁、ダメ押しとなる3ランを放った権守(右)と拍手で迎える石井
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 第72回秋季東北地区高校福島県大会の県南支部予選決勝が30日、行われ、学法石川が夏の県大会準優勝の光南に8―4で快勝し、2年ぶりに頂点に立った。1番・権守玲皇(ごんのかみ・れお、1年)が7回に3ランを放つなど、3安打3打点。公式戦で3連敗していた同支部のライバルにリベンジした。

 奇麗な放物線を描いた打球が、左翼ポール際に吸い込まれた。悠然とベースを回った権守は、ベンチでナインに迎えられるとようやく白い歯を見せた。

 「たまたま入ってくれました。シャープなスイングを心掛けた。恥ずかしくて思いきり喜べなかったけど、打てたことはうれしい」

 序盤から得点を重ね、5―0で迎えた7回2死一、二塁。「何としてもヒットを打ちたかった」と7球目の真っすぐを叩いた。高校通算1号となる左越え3ラン。三塁打を打てばサイクル安打という権守の活躍で、公式戦で3連敗していた宿敵・光南を撃破した。学法石川の佐々木順一朗監督(60)は「もうあの校歌は聞きたくなかった」と笑ったが、「勝ててうれしい」とナインの活躍に目を細めた。

 1年生で1番打者を務める権守は、その重圧から不振に陥った。だが、小学生の時に所属した東茨城リトルリーグの深谷昭一総監督(77)から「玲皇なら絶対できるよ。頑張れ」と励まされた。佐々木監督からも「1番はチームの顔だ。中途半端になるな」と活を入れられた。「積極的なスイングができるようになった」。迷いがなくなり、不振を脱出した。

 先発した高橋兵庫介(ひょうごのすけ、2年)は140キロ近い直球が中心の投球で、17奪三振で4失点完投。25日の初戦で初打席初本塁打を放った上野洸明らスタメンの1年生4人も全員がマルチ安打と投打がかみ合った。「県大会では自分がリズムをつくってセンバツに行く」。意気込みを語った権守が引っ張る学石が、県舞台に殴り込む。(近藤 大暉)

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2020年8月30日のニュース