阪神・原口 飛躍へメジャー級新相棒「詰まってもヒットになる」プホルスバット!

[ 2019年11月16日 05:30 ]

原口が使用する“プホルスバット”(本人提供)
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 鳴尾浜球場を拠点に練習を積む阪神・原口文仁捕手(27)が新たな“相棒”の存在を明らかにした。メジャー通算656本塁打の大打者、エンゼルスのアルバート・プホルスと同型のバット。使用するに至った経緯と使用した上での感触、そして、来季への思いも併せて語った。

 世界屈指のスラッガーと同型のバットを手に原口は、来季の準備を進めている。通算656本塁打を誇るプホルス。「MLB史上最高打者の1人」とも称される男と同じ“相棒”にたどり着けた背景には、マルテの存在があった。

 「調子が悪い時にマルちゃん(マルテ)のバットを借りてみたらすごく感触が良くて、“プホルスモデルだよ”と教えてくれました。弾きが良いし、詰まるのが怖くなかったので、同じ型をつくってもらいました」

 出場6試合連続無安打と、低調のまま迎えた9月4日DeNA戦の出来事だ。エンゼルス時代に同僚だった縁でプホルスと同型のバットを使用していたマルテから拝借。すると、今季初の3安打猛打賞を記録した。まさに、相性抜群。その一因を「プホルスバット」の特徴的な形にあると分析した。

 「バットの芯というか、太い部分が他のバットよりも長いので、“詰まってもヒットになる”という打席が増えたんです」

 形状を例えるなら、棍棒というところだろう。日本球界で一般的に使用されているものよりも、グリップに近い位置から太くなりはじめる。好感触が手に残るうちに、用具提供を受けるミズノ社へ同型の作製を依頼した。「日本で使っている人は知らない」(メーカー担当者)という超レアモデルをシーズン中にゲット。これが、原口にはマッチした。

 通常のバットなら凡打が想定されても、根元が太い「プホルスバット」なら内野の頭を越える効果も見込める。パンチ力に加えて、粘り強さも武器の原口には鬼に金棒。派手さはなくても執念でヒットにした…という打席がこれまで以上に増えるかもしれない。

 他のバットとも併用しており、来季の主戦にするか否かは未定。ただ、両手に残る感触は極めて良好だという。「来年に向けてやりたい(打撃の)形は決まっている。それを打席で無意識に出せるように数をこなしていきます。安芸でも鳴尾浜でも、やることは同じですから」。貴重な戦力として機能した今季だが、打率・276、1本塁打では満足できない。新たな“相棒”を手に、さらなる高みを目指している。(巻木 周平)

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