【斎藤隆氏サミーレポート】マイナー選手にご褒美&アピールの場「プロスペクト・ゲーム」

[ 2019年10月25日 10:00 ]

9月30日、10月1日に開催されたパドレスのプロスペクト・ゲーム
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 パドレスでは、シーズン終了後に本拠地のペトコ・パークにマイナーの有望株を集めて試合を行う「プロスペクト・ゲーム」という重要なイベントがあります。4年目となった今年は9月30日、1日に開催され、私も参加しました。招待された選手はルーキーリーグから2Aまでの約60人で、年齢は下は10代で、上は22、23歳ぐらい。オーナー、GMをはじめ、全ての球団スタッフが見ている前でレンジャーズの若手チームを相手に2日間で3試合を戦うスケジュールです。

 イベントの目的は2つあります。一つは、マイナーで好成績を収めた選手へのご褒美。メジャーの球場で試合ができるのは、マイナーの選手にとっては夢のようなことです。旅費はもちろん球団が負担し、選手は晴れ舞台に家族も呼びます。

 もう一つは、モチベーションを高めること。場内アナウンスやスコアボードの演出はメジャーの試合さながらで、最後の試合は、一般のファンにも無料でスタンドを開放します。紅白戦ではなく、レンジャーズ相手の真剣勝負は、球団フロントへの絶好のアピールの場となります。昨年、この試合で102マイル(約164キロ)を計測した20歳のムニョスは今季メジャーに昇格し、22試合に登板しました。ルーキー、1A、2Aとカテゴリーの違う有望株が一堂に会して試合を行うのは、めったにない機会。球団スタッフにとっても、若手選手の1年間の成長度を確認することができます。

 私はパドレスの球団で4年間、勉強させてもらいました。今回のプロスペクト・ゲームだけでなく、ドラフトやウインターミーティングにも参加し、MLBの球団運営など、組織全体を知ることができました。A・J・プレラーGMからはよく「ディテール(細部)にこだわれ」と言われました。「誰もが知っていることは俺も知っている。ディテールを伝えるのがおまえたちの仕事で、それを精査するのが俺の仕事だ」と――。選手のみならず、球団スタッフもスカウティングやデータ分析など、それぞれのスペシャリストを目指す。そうすることで強いチームが生まれるのだと思います。 (パドレス球団アドバイザー)
 =終わり=

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