ロッテ2位 東洋大・佐藤都志也「絶対見返す」指名漏れの悔しさバネに――母へ贈った感謝の思い

[ 2019年10月25日 10:00 ]

ロッテから2位指名を受けた東洋大・佐藤都志也。4年越しに夢をかなえ、母と交わした言葉とは(C)TBS
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 ロッテからドラフト2位で指名された東洋大の佐藤都志也捕手(4年)が、26日放送の人気ドキュメンタリー番組「バース・デイ」(土曜後4・30)に出演する。高校時代に指名漏れの悔しさを経験してから4年間、母と二人三脚で歩んだドラフト当日までの歩みに密着する。

 非凡な強肩で二塁送球タイムは一線級のプロと同じ1.8秒台。181センチ、83キロの体格で50メートル5秒9の俊足を誇り、「戦国東都」で首位打者を獲得するほどの打力を持ち合わせるなど高い身体能力で外野もこなす佐藤。大学日本代表にも2年連続で選出されるなど大学屈指の捕手として名を馳せているが、指名までの道のりは決して平たんではなかった。

 佐藤は高校時代、甲子園の常連校・聖光学院で4番を務め、三拍子そろった捕手としてドラフト指名候補に名を連ねた。迎えた15年のドラフト当日、県内で唯一プロ志望届を出した佐藤に、地元のテレビ局では異例の生中継を行なった。

 しかし佐藤の名は最後まで呼ばれなかった。「顔死んでましたね…恥ずかしさと惨めさと、今すぐ穴があったら入りたい」。会場へ駆けつけ息子と共に指名の瞬間を待っていた母・まり子さんも「一緒に夢見ていたことなので、指名漏れした時にはどん底に落とされたというか…」と肩を落とした。

 だが佐藤は「何が何でも見返す」と、指名漏れした直後から練習に打ち込んだ。「寮に帰ったら、すぐ絶対見返してやるって思って、すぐバットを持ってスイングをしていた記憶があります」。

 その努力は裏切らなかった。パワー不足だと自己分析して肉体改造に取り組むと、大学入学から3年間で体重は10キロ増。「戦国東都」の中で頭角を現し、2年生の春には首位打者、秋には最多安打のタイトルを獲得した。2年連続で大学日本代表にも選ばれ、3年次では打率3割以上をマーク。捕手としても2年次に上茶谷(DeNA)、甲斐野(ソフトバンク)、梅津(中日)ら好投手とバッテリーを組み経験を積んだ。

 幼少期に多忙な父の代わりにキャッチボール、ノックもこなし練習に付き合ってくれた母のおかげで野球の楽しさを覚え、中学の卒業文集には「ドラフト3位で巨人入団。年俸1億円プレーヤー」と夢をつづった。高校で野球をやらせるために必死に働いてくれた両親の「喜ぶ顔をみたい」という思いを胸に練習を重ね、満を持してプロの門をたたいた。

 ついに叶った家族の4年越しの夢。その瞬間、佐藤が母と交わした言葉とは。

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2019年10月25日のニュース