JFE東日本・今川 初1番の期待に応えフルスイングでタイムリー

[ 2019年10月25日 18:00 ]

第45回社会人野球日本選手権1回戦   JFE東日本 2―1 日本製鉄室蘭シャークス ( 2019年10月25日    京セラD )

<日本製鉄室蘭シャークス・JFE東日本>2回、2死一、二塁、左前適時打を放つJFE東日本・今川(撮影・成瀬 徹)
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 当てる打撃はいらない。JFE東日本・今川優馬外野手(22)は信条とするフルスイングを貫いた。1―0の2回2死一、二塁。左腕・岩崎が投じた2球目の真ん中低めストレートを、痛烈なライナーで左前へ運んだ。公式戦で初めて1番に抜てきされた期待に応える、2点目のタイムリー。1点差での辛勝に「チャンスだったし、何とか(先発投手の)本田さんを助けたかった」とはにかんだ。

 今夏の都市対抗では5試合で21打数8安打の打率・381、3打点1本塁打の好成績を残して若獅子賞を獲得した右のスラッガー。入社1年目でチームの優勝に貢献したが、そのキャリアは意外にも遅咲きだ。東海大四(東海大札幌)では3年夏に甲子園出場を果たしたが、控え選手。東海大北海道でも2年までは、ベンチ外という状況が続いた。

 「高校まではバント、右打ちという典型的な2番打者でした。転機は大学へ入ってから。コーチの方から“ホームランを狙っていこう”と言われ、そこから180度スイングを変えました」

 野球人生をかけた、一念発起だった。過去の自分に別れを告げるべく、参考にした打撃フォームが2012年にメジャーで三冠王に輝いたミゲル・カブレラ(タイガース)。その理由は明快。「メジャーで三冠王を獲るということは、最強のバッターだと」。流麗なスイングで広角に長打を量産する映像を、来る日も来る日も目に焼き付けた。3年春のリーグ戦になって、ようやくレギュラーを獲得。4年春のリーグ戦では5本塁打を放つ長打力を見せつけ、名門チームへの入社が決まった。

 昨年12月には、アメリカで貴重な経験を積んだ。世界各国から約200人のアマチュア選手が集う「パワーショーケース」に日本代表として参加。いわゆるホームランダービーで、メジャー候補生たちのスイングに魅せられた。「フィジカルの差を痛感したのと同時に、シンプルなスイングや技術を見ることができ、大きな影響を受けました」。帰国後は食事、ウエートトレーニングを見直し5キロの体重増に成功。大学時代よりもテークバックで無駄な動作を省くなどの修正も加え、来秋のドラフト候補と呼ばれるまでに成長した。

 「どんな状況でもフルスイング。全打席でホームランを狙っています。100点満点の打撃ができればホームラン。そうでなければ、ヒットという感覚です。落合監督が“好きにやって良いよ”と言ってくださる分、自分は覚悟を持って結果を残し続けるしかありません。これからもチームの勝利に貢献できるよう頑張ります」

 試合に出られる喜びを感じ、常に笑顔でプレーする22歳。夏秋連覇に向けて、フルスイングでチームを引っ張る。

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