阪神 秋季Cに左腕が大集合 臨時コーチ山本昌氏 座学も予定

[ 2019年10月25日 05:30 ]

CSファーストステージ第3戦の試合前にアドバイスをおくる山本昌氏(右は矢野監督)
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 阪神が31日から11月19日まで高知県安芸市で実施する秋季キャンプに左投手を多数参加させる方向で人選を進めていることが24日、分かった。中日OBの山本昌氏(54)を臨時コーチとして招き、座学の講義も予定。通算219勝を誇ったレジェンドの極意を1人でも多くの左腕に吸収させる狙いだ。

 虎の若きサウスポーが高知に大集合することになりそうだ。山本昌氏は初日から長期間滞在し、じっくりと若手指導に当たる方向。1日、2日の短期間でないことからも、キャンプ中はより多くの左投手を招集し、レジェンド左腕と時間をともにさせるプランが検討されている。

 球団関係者の1人も「人数の問題もあるが、左投手を多めに連れていきたいと思っている」と説明。昨秋は岩崎、島本、飯田の3人だけで、例年に比べて左腕の増員は決定的だ。

 中盤から必勝継投の一員に定着し、防御率1・01と驚異的な数字を残した6年目・岩崎も参加が濃厚だ。終盤からクライマックスシリーズにかけてフル回転が続いたこともあり、当初はキャンプ免除も検討された中、22日の秋季練習初日に「(山本昌氏が)どういう気持ちでマウンドに上がっているのか興味がある」と意欲。24日の練習中に矢野監督、福原投手コーチと話す場面があり、参加の方向が固まったもようだ。

 他には先発の柱として期待されながら2勝に終わった岩貞、指揮官の期待も大きい大器の高橋遥、来季は先発転向も視野に入れる飯田、中継ぎで奮闘した島本のメンバー入りも有力だ。

 育成選手の横山、石井に声がかかる可能性もある。2人は宮崎で開催されているフェニックスリーグに参加中。特に昨年8月の左肩手術から復帰した横山について金村投手コーチは「いい報告は来ている。宮崎でも頑張っているみたいだから」と高評価し、背番号3桁組の抜てきもありそうだ。

 山本昌氏の滞在期間中には宿舎内に選手を集めての講義も実施する予定。グラウンドでの技術指導に加えて、座学でも50歳まで現役を続けたレジェンド左腕の極意を学ぶ機会に恵まれる。

 先発陣では長年にわたってエースを務めてきた能見が中継ぎへ転向以降、若手左腕の台頭が乏しい。今秋ドラフトでも将来性を見据えた高校生中心の指名で即戦力左腕は0人。“昌塾”から飛躍へのきっかけをつかむ選手の出現が望まれるだけに、左腕大集合の意義は深い。

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2019年10月25日のニュース