さすが代打の神様や~!阪神・原口の神通力 6回一時同点呼んだ

[ 2019年6月8日 05:30 ]

交流戦   阪神2-3日本ハム ( 2019年6月7日    甲子園 )

6回2死二、三塁、打者原口(右)のとき、有原(左)の暴投で三走・大山が同点の生還(撮影・北條 貴史)
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 1月末の大腸がん手術から復活を果たした阪神・原口文仁捕手(27)が7日の日本ハム戦で、昨年10月10日以来、240日ぶりに甲子園で勇姿を見せた。

 表現しようがないくらい、すさまじい大歓声を背に打席に向かった。「すごくありがたい声援をいただいた。聞こえていました」。6回。1点差としなおも2死二、三塁のチャンスに木浪の代打で登場すると、想定外の同点劇が生まれた。

 初球の低めスライダーを見逃し2球目の直球をファウルにして追い込まれた。3球目、有原が投じた、この日最速となる154キロの外角球を見極め、並行カウントまで持ち込んだ後の5球目だった。見切った内角低めの変化球を捕手・石川亮が弾いて三塁走者の大山が生還(記録は暴投)。「代打の神様」の神通力に、雨の中で詰めかけた4万2543人がドッと沸いた。

 一打出れば勝ち越しの場面に変わったが、続く外角低めスライダーに空振り三振に倒れた。「ああいう場面で出してもらっている中で結果を残さないと意味がない。我慢して、次につなげればチャンスができた。打ちたい気持ちがある中で我慢できるようにやっていきたいなと思います」。悔いが残る打席。だが、有原に「しぶとさ」を見せていなければ、あの1点は生まれなかった。

 「またこうして、緊張感のあるなかでゲームができていることを幸せに感じています。そういうところで、結果を出せるようにやっていきたいという思いが一番ですね」

 甲子園での1軍戦出場は昨年10月10日以来。思えば、大腸がん手術を終えて鳴尾浜球場に帰ってきたとき、歓迎ムードの周囲とは微妙に違う熱量で、冷静にこう言った。「必ず今シーズン中に1軍の舞台、甲子園に戻って活躍したい。お立ち台に上がってやりたいこともあるので」。打席に立つのがゴールではない。だから、この日も「次、やりかえせるように準備したい」と表情を崩すことなくクラブハウスに引き揚げた。

 甲子園での連勝が5で止まり、3位に後退した矢野監督は「大事なところでいくことがこれからも多くなっていくと思う」と昨季同様、勝負所での代打起用が基本方針とした。それでも、レギュラー陣との兼ね合いで先発に名を連ねる可能性は十分にある。聖地の打席に立ったこの日が、過程であることは言うまでもない。
(巻木 周平)

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