ヤ軍傘下の加藤、他球団で昇格チャンス?

[ 2019年6月6日 05:30 ]

【プレスα(ケン・デビッドオフ)】ヤンキース傘下マイナーの加藤豪将内野手(24)は今季主に3Aでプレーし、打率.267、出塁率.347、長打率.466の好成績。内野は全て守れ、左翼もできるから日本のファンはそろそろメジャー昇格と期待しているかもしれない。だが実際のところ、ヤ軍でメジャーの戦力と見なされるにはもう少し時間がかかる。

 理由はこの数字がサンプルとしては小さ過ぎるから。13年ドラフト2巡目指名選手で、マイナーでの通算成績は打率.249、出塁率.354、長打率.375。トータルで見れば、フロントの評価は選球眼は良いが、パワーはない打者ということ。今季7本塁打を放ち、ブライアン・キャッシュマンGMは「時間はかかったが、パワーを見せられるようになったのは良かった」と評価するが、継続しないといけない。

 しかも今季は3Aでメジャー球が使われるようになり、リーグ全体で本塁打数が激増。加藤の数字は必ずしも目立ってはいない。既に24歳になっているのもマイナスだろう。

 キャッシュマンGMは「ドラフトした時、我々の期待は大きかった」と振り返る。あの年1巡目指名がアーロン・ジャッジで、その次だった。だが結果を残せなければ期待度は下がっていく。年下のグレイバー・トーレス、ミゲル・アンドゥハーにも先を越された。

 現時点ではまだメジャー40人枠に入っていない。今季の活躍を高く評価している他球団もあると思う。ヤ軍は今、先発投手を必要としている。トレードの相手が交換要員の2番手くらいで要求してくれるかもしれない。実現すれば、ヤ軍よりメジャー出場のチャンスがあるだろうし、本人にとってもそれが一番かもしれない。 (ニューヨーク・ポスト紙遊軍記者=構成・奥田 秀樹)

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2019年6月6日のニュース