ソフトB和田1年8カ月ぶり登板!白星ならずも5回2失点「やっぱ、1軍っていいな」

[ 2019年6月6日 05:30 ]

交流戦   ソフトバンク5―2中日 ( 2019年6月5日    ヤフオクD )

マウンドに上がりプレートにタッチする和田(撮影・岡田 丈靖)
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 小走りでマウンドに向かい、プレートを左手で触った。レギュラーシーズンでは17年10月6日のオリックス戦以来607日ぶり。ソフトバンク・和田はマウンドに一礼し、復帰戦に臨んだ。  

 初回は今季最速の144キロを計測するなど力で押し、3者凡退。「やっぱ1軍っていいなと。ここを目指してリハビリをしてきたんだなと思った」。昨年は左肩を痛め、1軍登板なしに終わった。福岡県筑後市のファーム施設でのリハビリの日々。肩の状態は上向かず、引退の2文字も頭をよぎった。それでもヤフオクドームのマウンドに戻るため、走り込んだ。「僕は学生時代から走って走って、ここまで来た。やっぱり走らないと」。早大時代、日本代表の合宿で全体練習後に10キロを走り、周囲を驚かせた。38歳になっても、その姿勢は変わらない。

 日米17年の経験が、自らの支えだ。「野球とベースボール。はっきり言って、違う競技だった」とメジャー時代を振り返る。ツーシームやカットボールでボールを動かし、強打者を封じるすべを得た。カブス時代にはサイ・ヤング賞を受賞した同僚のアリエッタに刺激を受けた。「登板翌日にめちゃ走っていて。やってきたことは間違いなかったと思った」。米国でも走った。

 2回に先制点を許すと、3回からはプレートの踏む位置を一塁側から三塁側へ変えた。「三塁側の方がツーシームが有効に使えた」。5回を2失点。交流戦現役最多の25勝目はならなかったが、復帰戦で上々の内容だ。「昔みたいに真っすぐで空振りは取れない。変化球を使いながら新しいスタイルで」。チームを交流戦2連勝で2位浮上に導いたのは、帰ってきた左腕だ。 (川島 毅洋)

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2019年6月6日のニュース