伝統の定期戦・都戸山―都新宿 最初で最後の東大球場開催 都戸山に軍配

[ 2019年6月6日 05:30 ]

総合定期戦野球競技   都戸山13―8都新宿 ( 2019年6月5日    東大球場 )

定期戦を終え、記念撮影におさまる都戸山と都新宿のナイン
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 今年で64回目を迎えた伝統の定期戦が行われ、都戸山が都新宿を逆転で下した。

 旧制府立中学「ナンバースクール」の流れをくむ都戸山(旧制府立四中)と都新宿(旧制府立六中)が1956年から様々な部活同士で対戦。半世紀以上の伝統がある総合対抗戦だ。野球競技は毎年駒沢球場で開催しているが改修工事中で使用できず代替球場を探していたところ、都新宿の外部コーチで元中日球団代表の井手峻氏が母校・東大に掛け合い、東大球場での開催が決まった。昨年は雨天中止だったため、今年が最初で最後の東大での開催となった。

 都戸山のエースで8失点しながら完投した1メートル83の右腕・伊藤瞭投手(3年)は「新宿戦は絶対に負けられなかった。大声援が励みになったし、夏の大会前にこれだけの人の前でやれて良かった」と感謝した。

 両校とも東大始め国公立大や有名私大に合格者を多数輩出する進学校。スタンドには在校生や保護者、OBや東大関係者も詰めかけ、満席となる大盛況。両校ともブラスバンドが駆けつけ、東大キャンパスに夏の高校野球応援さながらの応援曲が鳴り響いた。

 息の合った応援を見せた都新宿管弦楽部の吉田奈央部長(2年)は「練習どおりにできました。また夏の応援のためにしっかり練習したい」。同校管弦楽部の中には巨人・高橋由伸前監督と桐蔭学園の同学年で甲子園のスタンドでも演奏した経験があり、さらに東大OBでもある顧問の毛利哲先生もトロンボーンで参加。母校で生徒とともに演奏し「まさかこの球場で演奏するとは思いませんでしたが良い思い出になりました」と照れ笑いを浮かべていた。

 野球以外の競技は7日に開催される。

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2019年6月6日のニュース