巨人・小林 “意外性の男”山倉になれ!村田ヘッド「飛ばすツボもってる」

[ 2017年7月17日 05:30 ]

セ・リーグ   巨人―中日 ( 2017年7月17日    ナゴヤドーム )

打撃練習をする小林
Photo By スポニチ

 プロ野球は17日からセ、パ両リーグとも後半戦が始まる。巨人・小林誠司捕手(28)は16日、川崎市のジャイアンツ球場で行われた全体練習に参加し、守備だけでなく、打撃での貢献も誓った。今季はここまで打率・190、0本塁打ながら、15日の球宴第2戦で球宴史上17人目となる初打席初本塁打をマーク。「意外性の男」として、現在4位のチームを上昇気流に乗せる。

 球宴史上17人目の初打席初アーチから一夜が明けた。チームで球宴に出場した6選手の中で、唯一、全体練習の参加を義務づけられた小林は「(球宴は)楽しんでできた。本塁打はたまたま。初球から強く振ろうと思っていた。(一発は)忘れて、気を引き締めていきたい」と大粒の汗を拭った。

 15日の球宴第2戦。今季公式戦でノーアーチながら、オリックス・金子の直球を左翼席まで運んだ。3月のWBC中国戦に続く一発に高橋監督からは「WHY?」のポーズで出迎えられ、頭をはたかれた。指揮官は「(シーズンじゃなければ)自分に得がないよ」と苦笑いで振り返ったが、後半戦では「恐怖の8番打者」に変身することを期待している。

 前半戦は78試合で打率・190。小林のバットから快音が聞かれれば、上位打線につながり、得点力アップが見込める。村田ヘッドコーチは「飛ばすツボは持っているんやから。状況に応じた打撃をしてほしい。2死で走者がいなければ長打。得点圏なら詰まってもいいからヒットを打つとか」と、戦況を見極めた上での長打力も求めた。

 かつて、巨人の正捕手だった山倉和博氏は「意外性の男」の異名をとった。現役13年間で通算打率・231ながら113本塁打をマークした。村田ヘッドコーチは「俺もそうだったけど、大ヤマを張って打っていたからな。(小林も)月に2、3本塁打は見せてほしい」と、大きな一打につなげる、捕手らしい読みも求めた。

 現在4位のチームは前半戦最後の9連戦は7勝2敗で乗り切り、最大11あった借金は6まで減らした。4コーチの配置転換が行われ、迎える後半戦。小林は「勝つしかない。チームが勝てるように、しっかりしないといけない」と意気込んだ。 (川島 毅洋)

 ▽意外性の男 巨人では80年代に正捕手として活躍した山倉が意外性のある打撃を見せた。77年ドラフト1位で入団し、初出場の78年4月1日阪神戦では初安打が初本塁打の衝撃デビュー。3年目の80年には初の2桁となる17本塁打、87年には自己最多の22本塁打を放ち、MVPに輝いた。その一方で81年からは2年連続の打率最下位。82年は打率・196でこれ以降、打率2割未満で規定打席に到達した者はいない。確実性に乏しかったが、予想外のところで長打力を発揮し「意外性の男」と呼ばれた。

続きを表示

この記事のフォト

2017年7月17日のニュース