山崎康が千賀が…鈍った宝刀 問われる対応力、修正力

[ 2016年11月11日 05:30 ]

侍ジャパン強化試合 ( 2016年11月10日    東京D )

<日本・メキシコ>9回1死一、三塁、キロスの強烈な打球を足に受ける山崎康

 WBCでもメンバー入りが期待される2人の若侍にとっては、厳しい結果となった。所属のDeNAと同じ9回のマウンドを任された山崎康は、得意のツーシームがことごとく見極められるなど、1/3回を4安打3失点でKO。2番手で登板した千賀(ソフトバンク)も、球威は十分ながらも制球が不安定で、小久保監督の期待には応えられなかった。

 「条件は平等だと思うし、ボールは練習から使っていたんで。とにかく低めに投げようと思っていたけど、ああいう結果になって僕自身もっと考え直さないと。何とか次に結果を出せるように、制球力、ストレートの精度を上げていきたい」

 山崎康が必死で前を向いた。硬いマウンドや滑るボールの対策はしてきたはずだが、影響は否めない。3―4で登板したが、2本の適時打とアマダーへの押し出し死球で3点を失い、試合を決められた。権藤投手コーチは「ぶざまなゲームをやっとっちゃいかんな。山崎は現実的に苦しいね。プロは言い訳はできない。(滑る)ボールにしてもブルペンではそこそこ投げられているわけだから」と手厳しかった。

 千賀も得意のフォークがすっぽ抜ける場面もあり不安定。小久保監督は「今日に関してはストライク、ボールがはっきりしていた」と苦言を呈した。もろもろの条件が違う国際試合だけに「対応力」と「修正力」を注目点に挙げていたが、強化試合の初戦で課題が浮き彫りとなった。 (山添 晴治)

 ▼大野(侍ジャパン初選出で先発マスク)対応していかないといけない。滑りやすい?カーブやフォークじゃないですか。

 ≪小久保ジャパン最多失点≫侍ジャパンが7失点。小久保監督就任後では14年日米野球第4戦の1―6、15年強化試合欧州選抜戦の2―6を上回るワースト。トッププロの国際試合で7失点以上は04年アテネ五輪オーストラリア戦の4―9、08年北京五輪米国戦の4―8に次ぎ3度目。

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