角ハイボール弾 悪球打ちに酔いしれた「ストライクゾーンはなかなか…」

[ 2016年6月19日 05:30 ]

<巨・ロ>5回2死二、三塁、勝ち越しの右越え3ランを放つ角中

交流戦 ロッテ6―2巨人

(6月18日 東京D)
 2試合連続の「角ハイボール弾」にロッテファンが酔いしれた。2―2の5回2死二、三塁。ロッテ・角中は、小山の「ハイ(高め)ボール」を叩き、右翼席へ決勝4号3ランを放った。

 「ボール球だけど、本塁打が打てるツボに来てくれた。ストライクゾーンはなかなか打てないので」と笑った。

 「悪球打ち」は真骨頂だ。その前の打席の3回は、地面すれすれの低めフォークを拾って中前適時打とした。「“低め”は得意じゃないけど“低すぎる球”は打ちやすい。どこに落ちるか分かるので。ストライクの変化球だと落ちなかったりする」。12年の首位打者は独特の言い回しで語る。「タイミングが合っていれば悪球だとは思わない」とも。7回にも左前打を放って今季5度目の猛打賞を記録し、打率は・348。2位以下に3分以上の差をつけてトップを独走している。

 少年時代、地元・石川ではテレビ中継は、巨人戦ばかり。同郷の先輩・松井秀喜に憧れていたが、「子供の頃からホームランバッターじゃないと分かっていたので」と左の中距離打者、同じ巨人の清水隆行のダウンスイングをマネしていた。17日に菅野から打った左越えアーチ、そしてこの日の決勝弾はいずれも高めの球を上から叩きつけるように打った一打。かつて巨人戦を見てマネした打ち方で巨人を沈めた。

 角中の4打点の活躍で、チームは今季初の7連勝。19日の交流戦最終戦に勝って、ソフトバンクが敗れれば最高勝率となる。「ソフトバンクが勝ったら意味ないので、自分たちは明日勝つことを考えてやります」と角中。独特の感覚を持つ男のバットは梅雨入りしそうもない。 (渡辺 剛太)

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