【中畑氏観戦記】俺の中では大谷は続投だった、嶋リードで守りに…

[ 2015年11月20日 10:10 ]

<日本・韓国>解説席に座る中畑氏(中央)と衣笠氏(右)

プレミア12準決勝 日本3―4韓国

(11月19日 東京D)
 今季までDeNAで監督を務めた中畑清氏(61)が、台湾に引き続いて、東京ドームでも侍ジャパンの戦いを見届けた。04年アテネ五輪では、長嶋茂雄監督に代わって日本代表の指揮を執り、銅メダルを獲得した中畑氏。よもやの逆転負けを喫して世界一を逃した侍ジャパンの日韓戦を分析した。

 侍ジャパンの応援団長としては悔しくて悔しくて仕方ないけど、野球の怖さをあらためて思い知らされたね。悔いが残るのは、8回まで攻め込んでいた捕手・嶋のリードが9回に守りに入ってしまったこと。先頭からの3連打はチェンジアップ、フォークと全て変化球を運ばれた。則本の良さを生かすためにも、真っすぐで押した8回の投球を継続してほしかったね。「3点リードしているんだ」という気持ちで余裕というか、大胆さが欲しかった。

 大谷はもう日本代表ではなく、世界を代表する投手だね。7回になっても球威が全く落ちない。しかも、5回からはインコースから入ってくるスライダーで李大浩(イデホ)をはじめ右打者を翻弄(ほんろう)していた。6回1死から8番・梁義智(ヤンウィジ)が2ストライク目を見送ってベンチに帰りかけたが、気持ちは分かるよ。バッターからすると打席に入りたくないし、こんなボール打てないよ。俺ならギブアップだよ。米国代表にメジャーの選手を連れて来ないと打てないよ、というメッセージを発信できたんじゃない?結果論になってしまうが、俺の中では大谷は続投だった。これが今季ラスト登板だし、日韓戦は最後まで何が起きるか分からないのはこれまで我々が身をもって体験してきたんだから…。

 攻撃陣に目を移せば、やはり7回無死一、二塁で4、5、6番で追加点を奪えなかったのが痛かった。筒香はこの日に関してはヘッドが走らず、スイングが重い感じ。振り抜けていなかった。ただ、最高の財産は経験。真の日本の4番になるためにも、この悔しさを決して忘れないでほしい。

 「プレミア12」の初代王者になれなかったのは残念だが、全体としては日本野球のレベルの高さをアピールできたし、何よりファンがこれだけ注目してくれた。この空気感で、球界全体が来シーズンに入ってほしいね。(前DeNA監督)

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