大谷より速い! 楽天、163キロ剛腕ドミニカン獲得狙う

[ 2015年11月20日 10:00 ]

楽天が獲得を狙うリズ

 ドミニカンエクスプレスをゲットだ。楽天が来季の新外国人としてパイレーツからFAとなったラダメス・リズ投手(32)の獲得に動いていることが19日、分かった。最大の武器は、日本ハムの大谷翔平投手(21)らが持つプロ野球最速の162キロを超える163キロの剛速球。エースの則本昂大投手(24)に頼った先発駒不足の解消を目指し、剛腕助っ人が起爆剤となる。

 2年連続最下位からの巻き返しへ楽天が外国人補強の第1弾に動いた。今オフの課題の一つが投手陣の強化。白羽の矢を立てたのが、今月に入ってパイレーツをFAになったメジャー7勝の実績を持つリズだった。

 ドミニカ共和国出身で1メートル88の長身と長いリーチを生かしたダイナミックなフォームが持ち味の32歳右腕。日本では08年の巨人・クルーンと14年の日本ハム・大谷が計測した162キロが最速記録だが、リズはオリオールズ時代の07年に163キロを計測し、翌08年にはメジャーで6勝を挙げた。

 13年には韓国LGに在籍し、最多奪三振のタイトルを獲得。14年3月にブルージェイズとマイナー契約を結び、同年オフにパイレーツに移籍して今季はメジャー昇格を果たした。14試合に登板し、23回1/3で27奪三振。3Aでは先発を中心に4勝5敗、防御率1・40の成績を残した。平均球速は153キロ。制球力もあり、球団は日本の野球にも適応できると判断した。

 今季、先発で2桁勝利をマークしたのはエースの則本(10勝11敗)のみ。2番目に勝ち星を挙げたのは、戸村で7勝だった。リズが加わって先発の層が厚くなれば、則本の負担も減る。戸村、さらに今季5勝の辛島、同4勝の菊池らが奮起して先発ローテーションに定着すれば、リズを中継ぎに回すことも可能だ。来季もストッパーを任される可能性の高い松井裕と後ろに左右がそろえば、救援陣も安定する。

 梨田新監督も「あれが欲しい、これが欲しいと無いものねだりはしないし、いる戦力で戦っていくが、そうは言っても外国人は頼りにしたい」と外国人補強に期待していた。17日にはロッテからFA宣言した今江と交渉し、入団が濃厚。中軸を任せることができる今江が加入すれば打線の厚みは確実に増す。来季の巻き返しに向け積極的に補強に動いている楽天。今江とともにリズの獲得にも全力を注ぎ、近日中の合意を目指す。

 ◆ラダメス・リズ 1983年10月6日、ドミニカ共和国生まれの32歳。03年にオリオールズ入り。07年6月1日には2Aのセネターズ戦で無安打無得点。同8月25日ツインズ戦で先発し、メジャーデビューした。08年は6月3日ツインズ戦でのメジャー初勝利など6勝。メジャー通算成績は42試合で7勝12敗、防御率6・94。11年に韓国LGに移籍し、同年8月に韓国プロ野球最速の161キロを計測した。1メートル88、91キロ。右投げ右打ち。

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