則本 プロ初10K12勝 桐光・松井見てフォーム確信「このままで」

[ 2013年8月30日 06:00 ]

<オ・楽>7回2失点の好投で12勝目を挙げた則本

パ・リーグ 楽天4-2オリックス

(8月29日 ほっと神戸)
 2回だった。突然、サイレンが鳴り響いた。よく聞けば高校野球の試合開始時に流れるものだったが楽天・則本は「地震だと思った」という。それでも集中を切らさなかった。7回2失点。07年の田中の11勝を超え、球団の新人最多勝利となる12勝目を手にした。

 「12勝目はまだまだ通過点。15勝を目指して頑張りたい。優勝マジックは気にせず、一戦必勝で頑張っていきたいです」

 初めてのほっと神戸のマウンドに序盤からなじむことができず、ボールを連発。しかし初回1死二塁、球場の機械の誤作動でサイレンが鳴った2回は無死一、二塁とされながら失点はしなかった。6回に李大浩(イデホ)に2ランを浴びたが、7回までにプロ初の2桁となる10奪三振。118球の力投だった。

 信念を貫いてよかった。三重中京大4年だった昨年、自身のフォームに迷いが生じた。リリースの前に一瞬だけ上を向くため、制球力に自信がなかった。矯正するか否か…。迷っていた矢先、昨夏の甲子園のテレビ中継にくぎ付けとなった。マウンドで躍動していたのは桐光学園の松井(当時2年)。自身と同様に投げる前に上を見るフォームで三振の山を築いていた。「このままのフォームでいこう」と決断した。

 この日に奪った10三振中、右打者から8三振。則本は「大学の同級生に“目線を切ると怖い”と言われたこともある」と振り返る。「あれだけ腕を振ってスライダーを投げられると右打者は怖いと思う」とは捕手の嶋。打線のキーマンでもある5番のバルディリスから2三振。序盤は不調でも攻略されなかった要因は独特のフォームにある。

 今季は開幕投手も務めた新人右腕の力投で、優勝マジックは26。それでも星野監督は「ホームラン打者は、もっと丁寧に入らないとダメだ」と6回に李大浩に初球を本塁打されたことに苦言を呈した。

 最近は田中から「顔がでかい」といじられるなど2人の親密度は増している。どれだけ白星を積み重ねても満足しない。フォームと同様に「上を見る」姿勢は、07年の田中と重なる。

 ▼楽天・佐藤投手コーチ(則本について)よく粘って投げてくれたね。

 ≪2桁奪三振はプロ入り初≫ルーキーの則本(楽)が10三振を奪い今季12勝目。楽天の新人では07年田中の11勝を抜くシーズン最多勝利になった。また、則本の2桁奪三振はプロ入り初めて。チームの新人で2桁奪三振を記録したのは07年田中5度、11年塩見1度に次いで3人目だ。7月以降の則本は5連勝を含み6勝2敗。パで7月を過ぎてから6勝以上は他に田中8勝、岸(西)6勝といるだけ。田中とともに楽天の強力2本柱を形成している。

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