松井氏 “逸材”加藤に興味「見る機会あれば楽しみ」

[ 2013年8月30日 06:00 ]

ヤンキース傘下の2Aトレントンの試合で始球式を務める松井氏

 巨人やヤンキースで活躍し、昨季限りで現役を引退した松井秀喜氏(39)が28日(日本時間29日)、ヤ軍傘下2Aトレントンのニューブリテン戦で始球式を務めた。かねて指導者就任への意欲を口にし、マイナーで練習の補佐役を買って出ている松井氏は、今年6月にドラフト2巡目指名を受け、現在ルーキーリーグでプレーしている加藤豪将(ごうすけ)内野手(18)との対面を心待ちにした。

 始球式の前に行われた会見。松井氏にとってトレントンは、左手首を骨折した06年にリハビリで試合出場した思い出のチーム。それだけに、「球場自体は何も変わっていない。同じチームでプレーした選手たちがメジャーで頑張っているので、非常にうれしい」と当時を懐かしんだ。

 この日は雨天のため実現しなかったが、松井氏は7月から定期的に1Aスタテンアイランドの練習に参加し、トレントンでも打撃投手など練習の補佐役を務めている。やはり野球人としての血が騒ぐのか、その中で打者のフォームを分析し、「自分だったらこうするな、という目では見ている」という。

 だからこそ、ルーキーリーグのガルフコースト・リーグで奮闘中の加藤について聞かれると、目を輝かせた。

 「巡回コーチから、いいバッターだと話を聞いた。見る機会があるか分からないが、もしあったら楽しみというか、あればいいなと思います」

 加藤は29日(日本時間30日)に終了する同リーグで49試合に出場し、打率・315をマーク。6本塁打はリーグトップタイ、長打率・530は堂々のリーグトップだ。本人は「僕はパワーヒッターではない」と言うものの、スラッガーとしての潜在能力も見せている。

 巨人からコーチ就任へのラブコールも送られている松井氏は、今後について「現時点では考えていない」とあらためて白紙を強調。来季以降、巨人復帰の前に日本人師弟コンビで「アーチスト」育成――。そんな新たな夢が、松井氏に芽生える可能性は十分ある。

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