経験生かして後輩に気配り 佐藤隼人 大学で日本一目指す

[ 2012年12月5日 06:00 ]

旧校舎があった陸前高田市内を歩く高田高ナイン。先頭左が佐藤隼

復興へのプレーボール特別編

 今回、3度目の100キロウオークに参加した選手がいた。7月に高校球児を引退した佐藤隼人(3年)は卒業後の進路がすでに決まり、自ら挑戦を申し出た。

 出発時は「俺はもう引退した身だからさ、のんびり歩かせてもらうよ」とおどけたが、軽快な足取りで最終的には先頭集団へ。「ここから道が狭くなるよ」「このペースは昨年より遅くない?」と、率先して後輩たちを励まし続けた。

 「隼人はね、1年生の時は足がつってしまって」と、佐々木監督は懐かしそうに話す。現役時代は高い運動神経を誇り、主に1番打者としてチームを勢いづけた。陸前高田市内の旧校舎に立ち寄った際は、この場所で高校生活を送った唯一の生徒として、線香を手向け別れを告げた。ゴール後は「3度も挑戦するもんじゃないですね。疲れました」と笑い、疲れ果てた後輩たちに優しいまなざしを向けた。

 来春は、東北地方の4年制大学へ進学する。「本当は、野球を続けるつもりはなかったんです。でも夏に悔しい負け方をして、それで気持ちが動きました」。次の舞台は、大学野球。佐藤はそこで、高田高校野球部OBとして日本一を目指すことを決めた。

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