吉見「数センチ」の成長…古巣を6回零封!

[ 2010年5月30日 06:00 ]

<ロ・横>古巣・横浜から勝利の吉見はファンとハイタッチ

 【ロッテ5―0横浜】ちょっとしたきっかけで投手は生まれ変わることがある。ロッテ・吉見が古巣を相手に6回3安打無失点。四球は1つも出さなかった。

 移籍後2連勝。計12回でわずか1四球だ。横浜時代、制球難から崩れていた姿はない。なぜか…。
 プレートの扱いを変えたことが要因だった。「プレートに足を乗せるのをやめたことで体が傾かず前に突っ込まなくなった」。幅15センチのプレート。横浜ではそこに軸足の左足を半分乗せて投球モーションに入っていた。傾斜を使って勢いをつけるためだが、一方で傾斜によって上体はどうしても前方に突っ込んだ。タメがつくれずリリースポイントはバラついて、制球難に苦しんできた。
 西本投手コーチは最初のブルペン投球でそれを見抜いた。プレートの前面に左足の外側を触れるだけに変えさせた。体の傾きは解消され、軸足にタメをつくってから投げられるようになった。「最初の部分を直せばすべて変わる。軸足にタメがつくれ体のターンもスムーズになり、ひじも出やすくなる」と西本コーチ。もともと1メートル88の恵まれた体格。上半身の力は強く、傾斜がなくても球の威力は変わらず、制球難だけが改善された。
 古巣相手に成長した姿を見せつけた左腕は「見返したい気持ちもあったし、活躍することが恩返しですから」と言った。3月31日、巨人戦(横浜)に1試合登板しただけで2軍落ちしたまま構想外となった古巣相手の快投。吉見は生まれ変わった。

 ▼ロッテ西村監督 吉見は(古巣相手に)本当に意地があったんじゃないか。よく頑張ってくれた。

 ▼横浜村田(2回に左翼へ大飛球も吉見に2打数無安打)腕が振れていたし、直球もよく走っていた。石川とか藤田とかも差し込まれていた。狙い球は絞っているはずなんですけどね。
 ▼横浜内川(吉見と同期入団。対戦も2打数無安打)何か不思議な感じでした。

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2010年5月30日のニュース