服部道子五輪代表コーチ 渋野選手は早い段階で課題学べたのは収穫。河本選手のフェードは洋芝に合いやすい

[ 2021年4月3日 18:20 ]

米女子ゴルフツアーANAインスピレーション第2日 ( 2021年4月3日    カリフォルニア州ミッションヒルズCC=6865ヤード、パー72) )

 第2ラウンド、4番でバンカーショットを放つ渋野日向子。通算2オーバーで予選落ちした=ミッションヒルズCC(共同)
Photo By 共同

 2日目に69で回り12位まで順位を上げた河本選手は、パッティングがとても良かったですね。スイングのリズムが一定で、腹筋や背筋といった大きな筋肉を使って打っているので、ストロークが安定しています。構えてから打ち終えるまでの前傾姿勢が変わらず、重心も低いまま打てている。オフにしっかり下半身を鍛えた効果だと思いますが、プレッシャーがかかる場面でも重心を低くしたまま打ち切れていました。それが好調なパットにつながっているのだと思います。

 彼女は持ち球がフェードで、特にアイアンは上から左に振り切っていくスイング。芝に対して鋭角にクラブを入れてくるため、粘りのある洋芝にも合いやすいです。硬いグリーンでも止められるショットは、彼女の武器ですね。また、昨年の米ツアーでの経験を経て得た、アプローチのバリエーションも多彩で見事でした。

 河本選手と同じ69で回ってきた畑岡選手は“今日は絶対伸ばすんだ”という気迫がプレーから伝わってきました。まだ、アイアンショットは本来の感覚にはないかもしれませんが、インパクトでのジャンプアップを抑え、構えてからフィニッシュまで低い重心位置を保ったまま振り切れていました。

 スピンの効いた高いキャリーボールや、縦と横の距離感を合わせて打っていく彼女らしいショットも随所に見られました。そうした体の動きが、パットやアプローチなどのショートゲームの安定感に結びついたのではないかと思います。

 笹生選手のゴルフはもっと伸ばせた感じがありましたね。特に今日は午後組のスタートで、風が出てきてグリーンがさらに硬くなり、合わせづらい部分があったのかなと思います。メジャーのコースは一つのアンラッキーで流れが悪くなるケースもありますが、気持ちをうまくコントロールしてプレーすれば、もっともっとバーディーを取れそうな感じはあります。

 予選落ちした渋野選手はアイアンショットの精度に苦労していました。午後組のスタートで、風が吹いた影響も重なったと思います。狙った所にボールを置くためには、それなりのスピン量と精度が必要で、グリーンを外してしまうとやっかいなアプローチが残ってしまいます。特にこの時期のグリーン周りの密集した芝は、慣れていないと対応が難しく、アプローチでしのぐことができませんでした。

 ただ、一つ一つのショットは決して悪くはありません。グリーンをピンポイントに狙っていく精度や深いラフからの対応力といった課題を、シーズンの早い段階で学べたのは大きな収穫だったと、プラスに考えて前に進んでもらえたらと思います。(東京五輪日本代表女子コーチ)

続きを表示

この記事のフォト

「羽生結弦」特集記事

「テニス」特集記事

2021年4月3日のニュース