【大迫と一問一答】32キロ地点で「いける」と手応え 「後方でレースを見られたのは大きかった」

[ 2020年3月1日 14:53 ]

<東京マラソン>2時間5分29秒の日本新記録でゴールする大迫(撮影・西海健太郎)
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 東京五輪マラソン男子代表の残り1枠を争う東京マラソンが1日、東京都庁~東京駅前の42・195キロで行われた。大迫傑(28=ナイキ)が自身の日本記録を更新する2時間5分29秒をマークし、日本選手トップの4位でゴール。8日のびわ湖毎日で日本記録を更新する選手が現れなければ東京五輪代表に内定する。日本記録更新で日本実業団陸上競技連合からの報奨金1億円もゲットした。レース後の会見は以下の通り。

 ――レースを終えての感想は?
 「結果的に4番という順位ではあったが、東京五輪に1歩近づくことができて良かったと思う」

 ――レース後の涙の理由は?
 「いろんな感情があったが、その辺はプライベートなことなので内緒にしておきます」

 ――22キロ地点で前と距離ができた時に考えたことは?
 「日本記録はあまり考えていなくて、最後の3~4キロでいけるのかなと考えたぐらい。前と離れた時もリラックスしていかに自分のペースで走るかを考えた。1回離れて少し休んでから自分のリズムで走るという感じでした」

 ――マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)との最大の違いは?
 「(MGCより)ペースが速かったので比較的、後方でレースを見られたのは大きかった。ペースが速い分、どっちがきついかと言うとどっちもどっち」

 ――1億円の使い道は?
 「喜びというよりは、緊張感のあるレースを終えてホッとした気持ちが強い。(1億円は)スクールや来年の大会もあるので、そっちの方に使いたい。自分自身のためにもそうですけど、これから育っていく選手のために使うこともあるのかなと思います」

 ――事前のケニア合宿の効果は?
 「何か練習を変えたわけではないが、より質の高いボリュームのある練習をした。1つ1つのマラソンで成長を感じているので、それが今回は記録という形で出た。何かを変えたのではなく地道にやってきた感じ」

 ――32キロ地点で集団に追いついた時の心境は?
 「追いついて少しペースが遅かったのと、井上選手も含めて集団がきつそうだったので、すこしチャレンジしようかなと思って前に出た。残り10キロあったが、いけるという手応えを感じていた」

 ――MGCからフォームは修正した?
 「練習の走りの中ではランニングエコノミーは意識したが、今回のレースでそれを意識できたかは分からない。まだレースを見返していないので何とも言えないところ」

 ――新型コロナウィルス感染拡大の影響は感じていた?
 「難しい質問なので答えにくいですが、開催される以上はしっかりと集中して臨みたいと思った」

 ――井上選手が「大迫選手は半端ない」と言っていた。
 「あらゆる選手がMGCから緊張感を持って、それぞれのベストを尽くした。独特な緊張感、プレッシャーの中で走れたことは価値がある。そういう選手にそういうふうに言ってもらえるのはうれしい」

 ――厚底シューズの効果は?
 「42キロ走る以上、疲れがないとはいえない。レースごとに終わった感じは違うので、どれだけ効果があったかは、まだ言いにくいが、ナイキの最新の技術を使えることは大きい」

 ――世界との距離感をどう感じる?
 「普段から海外を拠点にやっている。皆さんが思うような海外との差とかではなく、自分が速くなることを追求している。結果的に4番だった。現時点で東京五輪に近い存在になれたので、信じて準備をしたい」

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