大迫&井上VS設楽“新旧”厚底対決! 残り1枠めぐり東京マラソン1日9時10分号砲

[ 2020年3月1日 05:30 ]

東京マラソンに出場する(左から)大迫、設楽、井上
Photo By スポニチ

 東京五輪のマラソン男子代表最後の1枠を争う東京マラソンは1日、東京都庁前~東京駅前で行われる。29日は都内のホテルでシューズの最終確認が行われ、前日本記録保持者の設楽悠太(28=ホンダ)はナイキの旧型の厚底を持参。日本記録保持者の大迫傑(28=ナイキ)と井上大仁(27=MHPS)は1日に日本で発売される最新シューズを持ち込んでおり、注目の“3強”は新旧厚底で日本最速決定戦に臨むことになった。

 世界陸連の新規定に基づき、初めて行われたシューズの確認ミーティング。大迫、井上は1日に日本で限定発売される最新厚底「エアズームアルファフライネクスト%」(アルファフライ)を提出した。ところが、設楽が提出したのは今年の箱根駅伝でも注目を集めた前作の「ヴェイパーフライネクスト%」。確認後は変更不可のため、3強は新旧厚底で激突することが確実となった。
 感覚を大事にする設楽らしい選択だった。2月に行われた丸亀国際ハーフマラソンや熊日30キロロードレースでは旧型で好走。これまでシューズの選択に関して明言を避けていたが、関係者によると、旧型に比べて両足で約50グラム増えたアルファフライの重さを気にしての選択だったという。
 陸上関係者によれば、新型のアルファフライは「前足部がプシュッという感じ。走ると一歩がビヨーンと伸びていく」。また、重さはあまり気にならないとしたが、黒と蛍光グリーンの配色が視覚的に重く感じることもあるという。「選手にもよるが、前足部のエアバッグが合わない場合もある」と説明した。

 受けて立つ日本記録保持者の大迫は当然のように最新シューズを提出した。28日の記者会見ではシューズに対する質問はシャットアウトしたが、関係者によればケニア合宿中からアルファフライで試走しており、新型への慣れは十分だ。

 昨年終盤にアシックスからナイキの厚底シューズに切り替えたことで新型が手に入るか微妙な井上だったが、29日に取材に応じたMHPSの黒木純監督は「グリーン(アルファフライ)でいきます」と明言。2月には新型を履いて20キロの試走も行ったといい、目標に掲げた「2時間4分30秒」への準備は整っている。五輪切符を懸ける戦いは、足元にも注目が集まる。

 ▽エアズームアルファフライネクスト% 長距離界で好記録を連発しているナイキの厚底シューズ最新モデル。靴底の厚さは前作「ズームXヴェイパーフライネクスト%」から約0.25センチ厚みを増して3.95センチ。カーボンプレートが1枚内蔵され、前足部にエアバッグを搭載したことが特徴。昨年10月、世界記録保持者のエリウド・キプチョゲ(ケニア)がフルマラソン2時間切りを達成した時に履いていた試作品をベースに開発された。価格は税込みで3万3000円で、日本では1日に条件付きで限定販売された。

続きを表示

この記事のフォト

2020年3月1日のニュース