【玉ノ井親方 視点】3力士のV争い、番付上は貴景勝が有利だが…まずは本割の取組に集中を

[ 2019年9月21日 19:40 ]

<大相撲秋場所14日目>竜電(左)を攻める貴景勝(撮影・郡司 修)
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 貴景勝と御嶽海、隠岐の海の3人が3敗で並び千秋楽を迎えることになった。

 貴景勝は前日の大関戦で両足がそろって前に出なかった。その反省から、竜電戦は立ち合いできちんと当たって、相手を正面に見ながら前に出ていった。危なげない相撲内容だった。

 御嶽海は注文相撲。豪栄道が右差しにくるところを、右からいなすような形で突き落した。体がよく動いたというよりも、最初から立ち合いの変化を狙っていたような感じだった。

 隠岐の海は遠藤を寄り切り、優勝争いに踏みとどまった。千秋楽は貴景勝との3敗対決。番付上は貴景勝が有利だが、今場所は土俵際での粘り腰がある。貴景勝が立ち合いで押し込んだ後にしっかり攻め続けないと、足元をすくわれる可能性もある。

 御嶽海は遠藤との対戦。遠藤は組みたいだろうから、立ち合いから前に出て一気に勝負を決めたい。止められてしまうと、相手は器用な力士だから苦しくなるだろう。

 御嶽海が勝てば優勝決定戦。だが、3力士とも先のことは考えず、とにかく本割の取組に集中することが大事だ。勝負は下駄を履くまで分からない。そのことを肝に銘じて土俵に上がってほしい。(元大関・栃東)

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2019年9月21日のニュース