姉妹で五輪!!川井友、銅で代表内定 姉・梨紗子と「ずっと口にしてきた目標」かなえ涙

[ 2019年9月21日 05:30 ]

レスリング 世界選手権第7日 ( 2019年9月20日    カザフスタン・ヌルスルタン )

女子62キロ級3位決定戦で勝利した川井友(撮影・会津 智海)
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 東京五輪予選を兼ねて行われ、女子62キロ級は川井友香子(22=至学館大)が3位決定戦でリム・ジョンシム(北朝鮮)を下して銅メダルを獲得し、57キロ級の姉・梨紗子(24=ジャパンビバレッジ)に続いて五輪代表に内定した。これで、伊調馨(35=ALSOK)の東京五輪出場の可能性が事実上、消滅した。68キロ級の土性沙羅(24=東新住建)、男子フリー65キロ級の乙黒拓斗(20=山梨学院大)はともに3位決定戦で敗れ、今大会の代表内定はならなかった。

 観客席から声援を送り続けた姉との約束を果たした。0―1の2分すぎ、テークダウンを奪うと、ローリングで一気に加点。第2ピリオドも得点を重ねてテクニカルフォールで完勝。08年北京大会の伊調千春、馨以来となる姉妹同時五輪出場を決め、顔を覆った。

 「梨紗子の声が一番良く聞こえて強気でいられた。ここまで来るのにいろいろなことがあって苦しかったけど、本当に何年も前から、自分が高校生の時から、ずっと2人で口にしてきた目標をかなえることができて本当にうれしい」

 前日の敗戦後は失意も、梨紗子から「この一日で強く変われるチャンス。前を向かないと」と諭され、切り替えた。姉の3大会連続金メダルは練習場のモニター越しで観戦。昨年12月の全日本選手権で伊調馨に敗れたあと、代表まではい上がった姉の姿に「梨紗子は苦しい思いをして代表になったので、次は自分が頑張る番」と気合を入れた。この日の試合前にも。相手と対戦経験があった姉からアドバイスを受け、結果につなげた。

 試合後は梨紗子と涙ながらに抱き合った。昨年の世界選手権は梨紗子が金メダルも、友香子は銀メダル。「いつも自分が銀メダルだったり銅メダルなので、今度こそ金メダルを獲れるようにしたい」と誓えば、姉も「2人で金メダルを獲りたい」と続けた。伊調姉妹も達成できなかった姉妹での五輪金メダル。その舞台が整った。

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