白鵬 三本締め問題でけん責処分、宮城野親方は“監督責任”で報酬減額処分

[ 2019年4月24日 16:00 ]

<大相撲臨時理事会>呼び出しを受け臨時理事会の会場に入る白鵬(撮影・西尾 大助)
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 日本相撲協会は24日、都内のホテルで臨時理事会を開き、大相撲春場所千秋楽(3月24日)の優勝インタビューの最後に観客とともに三本締めを行ったことが問題視された横綱・白鵬(34=宮城野部屋)をけん責処分とした。白鵬の師匠の宮城野親方(元幕内・竹葉山)は報酬減額処分とし、「3カ月間、10%減額」となった。

 相撲協会のコンプライアンス委員会(青沼隆之委員長=元名古屋高検検事長)は事前に白鵬と宮城野親方の聞き取りを行っていた。白鵬については、コンプライアンス規定の違反行為の第5条(7)の「土俵上の礼儀、作法を欠くなど、相撲道の伝統と秩序を損なう行為」に該当し、賞罰規定の懲戒事由に当たると判断し、「けん責相当」の処分意見を八角理事長(元横綱・北勝海)に答申。理事会では、白鵬が17年九州場所の優勝インタビューの際に万歳三唱を行って厳重注意を受けていたにもかかわらず、再び問題になる行為を行った点を重視し、コンプライアンス委の答申通り、けん責処分とした。

 日本相撲協会の処分には、けん責、報酬減額、出場停止、業務停止、降格、引退勧告、懲戒解雇の7つがあり、「将来を戒める」という内容のけん責は最も軽い処分。白鵬は元日馬富士の暴行問題の際、暴行現場に同席していながら事件の発生および進展を抑えられなかったとして、報酬減額処分(18年1月の給与の全額、同2月の給与の50%)を受けていた。

 白鵬はこの日、理事会に出席。処分を言い渡されたあとに発言の場を与えられたが「何もありません」と話したという。理事会を終えると無言で引き揚げた。

 コンプライアンス委からは「協会や一門など、部屋を横断した体制で横綱への教育を実施すべきではないか」との補足意見があったという。これを受けて、相撲協会は今後も師匠、部屋付き親方による指導、教育を徹底しつつ、協会全体で見ていく体制を取っていくとした。

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