高橋尚子さん 恩師・小出さんに感謝「今の自分があるのも小出監督のおかげ」

[ 2019年4月24日 15:59 ]

00年のシドニー五輪・陸上女子マラソンで金メダルを獲得した高橋尚子をねぎらう小出義雄監督
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 佐倉アスリート倶楽部(AC)の小出義雄さんが24日、死去した。80歳だった。小出さんの指導を受け、2000年シドニー五輪の女子マラソンで金メダリストに輝いた「Qちゃん」の愛称で知られる高橋尚子さん(46)はこの日、報道各社にファクスを送信し「今の自分があるのも小出監督のおかげです」と悼んだ。

 高橋さんは「オリンピックでメダルを獲れたのも世界記録を出せたのも、今の自分があるのも小出監督のおかげです。弱い私を根気よく指導して下さって、一緒に走って下さって、自信をつけさせて下さって、監督の大切な時間を費やして下さって、オリンピックでメダルを獲らせて下さって、ありがとうございます、と何度言っても伝えきれないほどの感謝の気持ちでいっぱいです」と感謝を吐露。そして「たくさんのことを教わりました。監督の笑顔をもっと見たかったし、お話しももっと聞きたかったです。これからは大好きなお酒をたくさん飲んで、思いっきりかけっこしてください」と続け、天国の恩師へメッセージを送った。

 小出さんは今年3月で指導者を勇退。近年は入退院を繰り返して現場に出る回数も減っていた。過去には心臓の手術を受けたこともあり、調子が良い日と悪い日の差があり、現場に立つことは厳しい状況だった。

 小出さんは明るく豪快な性格と素質を見抜いて褒めて伸ばす指導力で知られ、多くの名選手を育てた。教員を23年間務めた後、1988年に実業団のリクルートの監督に就任。高橋さんのほか、マラソンで92年バルセロナ五輪銀、96年アトランタ五輪銅メダルを獲得した有森裕子さん(52)らを育成した。積水化学に移籍した97年は世界選手権で鈴木博美さん(50)を金メダルに導いた。

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