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東京湾夏の風物詩 まだまだマダコこれから!! ポイント限られ釣果上がらずも食いつき◎

[ 2022年6月29日 07:13 ]

もはや夏の風物詩のエギタコ釣り。これは美味しそうな1キロサイズ(撮影・長久保 豊) 
Photo By スポニチ

 【釣っちゃろ】餌木ダコ釣りが始まったと聞けば黙ってはいられない。小突く手に感じる何とも言えない感触と乗った時の重量感。食べても軟らかく、味の深さいっぱいの東京湾ダコとくればヨダレも止まらない。ちゅうちゅうたこかいなの10匹を目指して浦安・吉久から出陣した。 (長久保 豊)

 午前7時。上を走る地下鉄東西線に向かって心で叫ぶ。「労働者諸君!きょうも1日頑張ってくれたまえ」。

 平日だというのにほぼ満船のマダコ船。ミヨシ右舷には人生の先輩方が陣取りテンヤにカニを結んでいる。左舷ではスタイリッシュに決めた若手グループが黄色だ白だと餌木を手ににぎやかだ。

 実は私、東京湾の餌木ダコ釣りはちょっと古株なんです。千住の船長から「面白い釣りがある」と教えられたのが10年前。まだ乗り合いが出ていないころから底を小突いておりました。さて今年のタコ模様は?

 「昨年、一昨年が良過ぎましたから」と大沢正幸船長。現在は狭いポイントに各船が集中してしまっている状態らしい。まあ羽田沖の驚異、姉ケ崎の奇跡と言われた私に釣れないタコはいない。

 船は一路、扇島、横浜方面へ。第1投でいきなり根掛かり。心折れるも次のポイントでグイーン。今年のタコは積極的?引ったくるような当たりで1匹目。お次はストラクチャー(障害物)を攻めている時に1キロ超え。小突く竿先にグニュ~という感触。竿先を水面まで下げて合わせ幅を確保したら一気に頭上まで。エイッではなく「どぉりゃ~」という感じの合わせがいい。

  続いて3匹目。右隣のテンヤ派の男性も2匹目をゲット。なんだ、今年もタコ湧いてるじゃんと思ったのもここまで。南の風が強まり大沢船長のポイント選択も限られてくる。

 まったりとした時間を経て船下をしつこく小突いていた竿先にもたれ。スイベル類のカチャカチャした感じがなくなったところで、どぉりゃ~。4匹は左舷ミヨシの常連さんと並んで当日の竿頭。誇っていいのか悲しむべきなのか。

 「デキ(新子)のタコが釣れるようなポイントにはまだ入ってないですからね。後は千葉方面の釣果が上がり出せば狙う船も分散されるので」と大沢船長。夏の風物詩となりつつある東京湾の餌木タコ釣り。今年のタコ模様は曇りのち晴れとなりますように。

 〇…近年の餌木ダコ人気を反映して餌木や集寄類などの新製品がめじろ押し。どれも効果ありそうで目移りしてしまう。だが大沢船長に言わせれば「シンプルが一番」。ピラピラした集寄もいらないし餌木は1つ付ければ十分。豚の脂身を巻きつける必要もないという。そうは言われても付けちゃうんですけどね。

 〇…餌木ダコ釣りは専用タックルがなくてもパワーがあり頑丈なリール、竿は外房用のカットウフグ、軽いヤリイカ竿などで代用できる。道糸はPE3~4号。これは根掛かりした時に餌木のカンナを伸ばしても回収するための太さ。環境を守るために海底に異物を残さないように心掛けたい。

 〇…「はあ?餌木でタコ釣りだあ。勘弁してもらいたいね」。タコはテンヤで釣るものだった一昔前、船宿に相談しても反応は芳しくなかった。人数を募ってのチャーター船を利用するしかなかった時代に門戸を開いてくれたのが吉久。近年では理解も深まり専用船として出船する船宿も。

 ▼釣況 東日本釣宿連合会所属、浦安・吉久=(電)047(351)2983。出船は午前7時。乗合料金1万円。女性、中・高校生8500円、小学生6000円。

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