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ストライパーで技術向上トレ 野釣り管釣り合わせ最も強い引き

[ 2022年6月19日 05:05 ]

強烈な引きをかわしてストライパーを釣り上げた金沢さん(右)と筆者
Photo By スポニチ

 【奥山文弥の釣遊録】群馬県前橋市郊外、赤城山麓にある宮城アングラーズヴィレッジ(井上荘志郎社長)で釣りセミナーを行いました。野池を利用した3つの池からなる釣り場です。特定外来生物のオオクチバス、アメリカナマズ、ストライプドバス(ストライパー)が国の許可の下で放流されています。
 魚はたくさんいます。ラグビーグラウンドぐらいの面積に魚は10000匹以上ですから魚影は抜群というわけです。しかし早朝から3時間もすると魚たちは賢くなって沈黙します。そこで「フィーディングタイム」といって、お客さんの前で餌(ペレットやライブベイト)をまいて魚の活性を上げてくれます。
 そんなイベントもありますが、ここでトレーニングすれば野釣りに出ても、場所さえ把握すればいる魚をいかに攻略するのかが分かったり、ヒットした魚とのファイトは練習になりますから技術向上にも役立ちます。
 私たちは巨大魚とのファイトの練習に行っています。まずはオオクチバスでウオーミングアップし、最終的には60センチを超えるストライパーの引きに負けないファイトをと目標にしていますが、うまくいかないことも多々あります。
 私の場合、最初は「フリックシェイク」などのストレートワームをノーシンカーで投げ、当たりを取る練習をしていましたが、周りはハードルアーでよく釣れていました。
 スタート直後、初参加の東京海洋大卒業生の金沢佳子さんにいきなりヒットしたのは57センチのストライパーでした。彼女はシイラの経験もあり、ロッドをうまく立て、バラさずにランド成功しました。金沢さんはこの他にも60センチ弱のストライパーや、ナマズ、そしてバスを数多く釣り上げました。
 同じく同大卒業生の小林弓彦さんは4歳の長男・弓弦君を連れてきました。一緒に釣って、最後にはなんとか自力で釣ってほしかったのですが、釣るより魚をすくう方に興味を持ち参加者みんなの魚をラバーネットですくって捕獲の楽しみを味わっていました。
 そしてハイライトは三上隼平さんでした。自身のフライラインを切られた後、私の名機「ビリーペイトアンチリバース」というフライリールを使いビッグヒット。ラインを出したり巻いたりの攻防で、65センチという見事なストライパーを釣りました。ストライパーという魚はバスの中までシルエットは同じなのですが、オオクチバスのように水面へ出てエラ洗いをする魚ではなく、掛かると猛ダッシュします。私の経験では野釣り、管釣り合わせても、この魚が最も引きが強いのではないかと思います。前述のように特定外来魚ですから、日本ではここだけで釣ることができます。バス釣りをメインに、この夏、ぜひご家族でお出掛けください。
(東京海洋大学客員教授)

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