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粘り勝ち本命マハタ 根掛かり地獄にめげず4時間バトル 勝浦松部港・信照丸

[ 2022年5月2日 07:05 ]

苦労した末に本命を釣り上げた筆者
Photo By スポニチ

 【富士村彩花のあやかりフィッシング】モデルで釣りガールの富士村彩花が狙ったのは生きイワシ餌のマハタ。勝浦松部港・信照丸に乗り込んだ。相手は超難敵。根掛かり地獄にめげず本命を釣り上げた。

 この色ってどういう名前で表現されるんだろう。茶色でもなし。でもちょっと紫がかっているような。

 初めてマハタを見たときに思ったこと。

 あとで色彩チャートを端から端まで眺めて、「紫鳶色」(むらさきとびいろ)という色なのだと知った。

 周りから「マハタは運」「根掛かり地獄」「1匹釣れるかどうか…」「再取材も覚悟だね」と、散々に脅されてきた今回の取材。始まる前から何だかブルーな気分。普段は強気な私も戦々恐々。

 親方の吉野勉船長が自ら操船。息子の達哉さんも仲乗りでサポートしてくれました。餌のイワシの付け方やタナの取り方も丁寧に教えてくれるので、初めて乗る人でも安心ですね。

 ベタナギ、快晴の最高のお天気で、外房には珍しく湖のように穏やかな海。「あ~こんな日に爆釣だったら最高なのにな~」とボンヤリ。朝の第1投。水深は30メートル前後。サミングしながらスルスル糸を送っていって、着底と同時にクラッチを切った。スポッ!なんと、なんと、着スポ(着底と同時に根掛かり)。買ったばかりの新品のオモリが…切ない。よっぽどちょうどいいくらいの穴が開いていたとしか思えない。

 底は想像以上に起伏が激しいゴリゴリの根で、スポッとやってしまうとオモリが戻ってこないことも。朝イチから“着スポ”してしまったので今日はスポ日(スポニチ)?

 冗談はさておき、この“着スポ”をうまいこと回避しながら3メートルのタナをこまめに取り直していかなければならない。基本的には餌の生きイワシが元気よく泳いでアピールしてくれるので、タナを合わせたら魚が食ってくるのを待つだけでOK。ふむ、簡単ちゃ簡単だけど、だからこそ選ばれし者しか釣ることができない難しさがあるようにも思う。

 船長はポイントをちょっとずつ変えながら根周りを探る。いまのところ派手な当たりもなく「大丈夫かなぁ~」と心配になっていると、「反対側でマハタ出たよ」と達哉さん。

 早速、見に行ってみると、お客さんの足元にズデンと横たわっていたのは3キロ近くあろうかという立派なマハタ。他の釣りのゲストでこっそり釣れてくるものとは大違いのサイズ感。「ちゃんと狙うとこんなに立派な魚なのか」と、初めて見た本命に体中の血がブワッと湧き立つ感覚を覚えた。魚はいる、ならば粘るのみ。

 開始から4時間。当たりなく4時間。なんの前触れもなく、突然、竿先がグッと入り込んだ。一呼吸置いて合わせると、魚が掛かった感覚が。まさかマハタじゃないだろうと思い、余裕を持ってユルユル巻いてくると群青に浮き上がる「紫鳶色」。待望の本命に、歓喜の声が上がった。

 ◯…同船していた千葉県一宮町の林貞芳さんはなんと7キロ弱の“座布団ヒラメ”をゲット!こんなビッグサプライズがあるのも外房のポテンシャルならでは。お持ち帰りの30リットルのクーラーボックスからは大きな尻尾がはみ出していましたよ。

 ◯…マハタ五目船では本命マハタ以外にもヒラメをはじめ、クロメバル、チカメキントキ、クエなんかも釣れるんだとか。何が釣れてもおいしい魚ばかりで最高です。マハタ五目船はこれからが良い時季ですので、皆さんチャレンジしてみてくださいね!

 ▼釣況 東日本釣宿連合会所属、勝浦松部港・信照丸=(電)0470(73)3483。集合午前5時半。乗合料金1万2000円。

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