×

イカ・エクササイズで78匹 春目前…重量感ある本命で鍛えるのはイカが?

[ 2022年3月11日 07:04 ]

78匹を釣り上げ竿頭に輝いた佐藤秀次郎さん
Photo By スポニチ

 【ガイド】3月に入り、各地でスルメイカの釣果が急上昇している。ビギナーでも数が狙えそうと期待は膨らむが、水深200メートルから本命を上げてくるのは体力が必要。食欲かスタミナか。茅ケ崎・沖右衛門丸から出船した。(久世 明子)

 予想通り、2日後に筋肉痛がやってきた。

 オモリ150号は約540グラム。電動リールとゴツイ道具に、パラソルを思いっきり開き抵抗するスルメイカが数匹乗ればかなりの重量。竿を上下させ誘いをかけるたびに広背筋、上腕二頭筋、大臀(だいでん)筋から悲鳴が上がる。気温が上がり薄着になる季節目前。ボディーシェイプを兼ねたイカ・エクササイズは、釣り人のみが受けられるわけだ。

 釣り場は洲ノ崎沖(水深150~220メートル)。「はい、タナは130~160メートル」と立木丈船長(23)の合図で仕掛けを投入する。群れは広範囲にいるようだが、今回の目標はツ抜け(10匹以上)と控えめ。プラヅノはビギナーにも扱いやすい14センチ5本付け(ブランコ式)での挑戦。1投目から23センチのスルメイカに35センチサバの一荷には、釣れた感覚はなし。しかも朝の時合を逃してしまい、乗りはどんどん遠くなり…。

 「上からではなくて、オモリを着底させてからシャクってみて」と立木船長のアドバイス。潮が速くなり道糸が横走りしており、タナを直撃していなかったみたい。シャクって違和感が伝わったところで、仕掛けを送り込むとズン。乗った!潮を吹きながらツノを抱えた2匹が掛かっていた。

 7匹掛けを筆頭に好調だったのが、右舷ミヨシに陣取った相模原市の佐藤秀次郎さん(40)だ。自作の直結13本バリ仕掛けを見事に操り、78匹を釣り上げ竿頭に輝いた。「指示ダナまで落としたら、誘いをかけずに巻いてくるのがコツ。タナに到達した時には、イカはもう乗っているから」とニンマリ。隣で狙っていた南足柄市の毎田雄太さん(38)は「イカは昨年から始めたので、まだ修業中」といいながらも、25匹をゲット。

 コツをつかんだ後半に数を伸ばし、計12匹のスルメイカと2匹の良型サバでフィニッシュ。ギリギリ目標達成!体力も最後までもってイカったなあ。

 ▼釣況 東日本釣宿連合会所属、茅ケ崎・沖右衛門丸=(電)0467(82)3315。出船は午前7時、乗合料金は氷付き1万1000円。イカヅノ投入器は貸し出し無料。そのほか、マダイ船、マアジ船など出船。

 ○…スルメイカ船のかじを握る立木船長は、父親に連れられ小学生の時から沖右衛門丸に通っていた常連客だった。釣り好きが高じて水産高校を卒業後に「気がつけば船長になっていた」(本人)。常連客からは「ジョー」と呼ばれる愛されキャラで、「乗船していただいたのだから釣らせたい」がモットー。幼い頃から知る木村英雄社長は「釣り人だけあって、操船なども覚えるのが早かった」と太鼓判を押すほどの腕前。宿では現在、船長募集している。

続きを表示

この記事のフォト

バックナンバー

もっと見る