「楽しいー!」快釣 フグ笑い

[ 2020年11月8日 14:50 ]

小松さんに大型
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 【釣り日和】茨城・大洗沖でショウサイフグを狙った。鍋物の季節である。大・中・小型を交えて釣れ上がるフグは元気いっぱい。釣欲も食欲も満たしてくれるターゲットだ。(笠原然朗)

 ある釣り宿の船長が言った。「僕はトラよりもショウサイの方がうまいと思います」。同感だ。天然ならいざ知らず、人工的な環境で育った養殖のトラフグよりも、海底を自在に泳ぎ回る“野生”のショウサイの方が味で勝っているのはある種、自明の理だろう。

 弘清丸の小沼勝船長が船を向けたのは大洗沖の25メートルダチ。オモリ25号のカットウ仕掛けの餌バリにアオヤギを3~4匹付け、海底へと送り込む。餌はこぢんまりと付けるのがコツ。着底したらとりあえず空合わせ。あとはオモリを底に付けたままの“ゼロテンション”で当たりを待つ。コツンという反応があったら少し聞いてから鋭く合わせると重みと引きが手元に伝わってきた。

 「合わせが決まりましたね」と隣席の藤沢市・小松大さん(45=会社員)。乗合船の上で1日を楽しく過ごすかはお隣さん次第、ということが大いにある。食品メーカーの営業マンだという小松さんは褒め上手でもあり、情報交換しながら釣りの喜びを共有できる好漢だった。大当たりだ。

 「楽しいー!」とご機嫌で良型を連発していたのは小松さんの釣り仲間の横浜市の神丸達美さん(67=会社員)。「釣りは大人のピクニック。楽しまないとね。釣果はみんなで分け合いますよ」。竿を握りながら居眠りをしているな、と見ているとちゃっかりマダイも掛けている。“眠り流”の妙技を披露する仙人だった。

 「秋ですが海はまだ夏のままです。小型も交じります。水温が下がれば規定数のいっぱいの90匹も狙えます」と小沼船長。この日の竿頭は30匹。私も20~35センチを20匹釣ることができた。

 釣果よりも楽しく釣らせてくれた素敵なお隣さんたちに感謝だ。

 ◯…黙々と釣っていたのが上尾市の山本俊晴さん(75)。釣り歴40年でフグとタコ釣りが特に好き、という名人。「底でオモリを倒したり立てたりして誘い、5秒に1回のペースでシャクりました」と良型をそろえていた。

 ◯…釣れたフグはフグ処理師の免許を持った小沼船長とナナ夫人がさばいて身欠きにしてくれる。これは助かる。家に帰って魚をさばく手間がいらず切るだけで食べられる。釣行当日、友人を呼んでフグパーティーをした。薄造りが定番の刺し身も厚切りで食べると歯応えとうまみが増す。切り身にして鍋に締めは雑炊、とぜいたくな一夜となった。 

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