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“焼津アイドル”愛ちゃんと幸せ共有3時間

[ 2020年10月7日 07:05 ]

アマダイを釣った戸本さんに「やるねー」                               
Photo By スポニチ

【釣り日和】静岡県焼津市に笑顔が飛びっきり素敵な“釣りアイドル”がいる。地域おこしのために釣り教室を主宰。会いに行ってきた。そこでは初心者からベテランのリピーターまで和気あいあいで釣り時間を楽しんでいた。 (笠原 然朗)

 大井川港・勝利丸の蒔田城一船長がことあるごとに言う。「愛ちゃん、いいよ。えっ知らないの?」。

 「愛ちゃん」こと三浦愛さん(33)。埼玉県出身。焼津に移り住んで3年になる。釣りが大好きで日大海洋生物学科を卒業してから釣り具店で働いた後、つい最近まで焼津市の「地域おこし協力隊」のメンバーとして活躍。「地域密着のレジャーが釣り。釣りの楽しさを知ってほしい」と釣り教室を主宰して3年目になる。昨年度は60回開催し、約500人が参加した。

 いつも午前9時出船の正午上がり。この日の生徒は6人。リピーターが4人に2人は全くの釣り初心者だ。

 ポイントは大井川港を出て航程約20分の80メートルダチ。片天1本バリ、オキアミコマセ・餌の五目釣りだ。

 愛さんは餌付け、コマセの詰め方、電動リールの使い方、誘い方など一通り教えた後は各人の自主性に任せる。とはいえ参加者の間を回り、言葉を掛け続けることは忘れない。船中第1号は静岡市の前川大さん(27)。静岡県職員で、船釣りは初めて。「静岡の魅力を見つけたかったので参加しました」と中型のレンコダイを釣り上げた。愛さんは「このサイズはタイ飯にいいですよ」と笑顔の二重奏だ。

 静岡市の小勝英明さん(42=会社員)と智弘君(10=小5)は親子で参加。2年前に愛さんの教室に参加して釣りの楽しさを知った。最初は貸し道具だったが次からは道具をそろえて臨んだ。レンコダイのほかアマダイも釣り上げた。

 愛さんは言う。「参加者に楽しんでもらって、私も楽しんで、それが仕事になっているのが幸せ」。日焼けした顔は健康そうで、屈託のない笑顔が印象的だった。

 駿河湾は豊穣(ほうじょう)の海だ。次々と釣り上がるのは魚たちと、愛さんと共有する幸せ。楽しい3時間だった。

◯…全くの釣り初心者は焼津市在住のフランス人、ホワイエ・ジャッキーさん(32)。ホウボウを釣り上げ「アクアパッツァにしようかな?」。フランス人旅行客相手の観光案内が仕事だが、今年はコロナで開店休業状態。「釣りは楽しいからお客さんと来たいな」

◯…焼津市職員の戸本直希さん(28)は、良型のアマダイを釣り上げた。愛さんとは何度も一緒に仕事をしたことがあり「とってもフレンドリーで、誰とでも仲良くできる。皆から愛されている人ですね」と話した。

▼釣況 東日本釣宿連合会所属、大井川港・勝利丸=(電)054(622)0437。愛さんの釣り教室の日程などはLINEで案内。別掲のQRコードから。

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