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スイカの香りで感じる夏

[ 2020年8月14日 07:00 ]

釣果を示す望月さん
Photo By スポニチ

【2020アユ】長雨のあとは炎暑。苦戦が続いている各地のアユだが、山梨県丹波川は数、型共に楽しめる穴場的な河川だ。水量も安定し、これから本番を迎えそうだ。 (山口 渓水)

 丹波川の解禁は7月の第1土曜日。7月4日の解禁からロケットスタートが期待されたが、今年は解禁前と後にも続いた長雨の影響で水位が上昇。連日、竿も出せないほどだった。だが梅雨も明けて徐々に水位が下がりつつある、との情報で相模原市の望月正巳さん(67=自営業)と釣行した。

 丹波川漁協の事務所を兼ねた山梨県丹波山村の商工会を訪ね、漁協の木下栄和組合長(67)に今年の釣況を聞いた。

 「高水が収まりつつあるが、水アカがまだ付かず、天気の良い日が何日か続けば友釣りが楽しめるだろう」という話。また成魚アユ(山梨県産約50キロ超)の追加放流もお盆すぎの17日に予定されていると聞き楽しみが増した。

 組合長が薦めてくれた釣り場はやや上流部の山吹橋前後。自ら案内に立ってくれた。

 急いで釣り支度を済ませて、山吹橋上流の瀬落ちのポイントを望月さんと2人で狙った。

 流心は水位が高く、水アカが付いていないが、ヘチには残りアカと新アカが付き始めていて若アユの姿も視認できた。釣り始めて数分で望月さんとほぼ同時に1匹目が釣れた。

 水がきれいな川で育ったアユだけにヒレも大きく姿も良い。ほのかにするスイカに似た香りもすがすがしい。望月さんはその後もポツポツとベテランらしい竿さばきで友釣りを楽しんでいた。

 私も釣りと美しいV字峡の風景をカメラに収めたり、この川ならではの釣りを堪能した。午後2時すぎまで2人で釣りを楽しみ再訪を期した。

 釣り場を紹介する。下流は保之瀬から上流の丹波山トンネルのある羽根戸橋までの約7キロ間。瀬あり淵ありで流れは変化に富んでいる。大石は意外に少なく出水時は水アカが飛びやすく高水位が続くと水位が落ち着くまで水アカが付きにくい渓相。どのポイントでも釣果が上がるのには少し時間がかかりそう。お盆ごろから釣果がグンと上向きそうだ。

 釣り場は広く竿が9メートルでも楽々振れる。

 仕掛けは水中糸が東レ「将鱗渓流釣聖」の0・15~0・3号、あるいは「スーパーエクセル」の同号数を使用した。ハリはオーナー「一角」の6・5号。

 丹波川漁協ではフェイスブックで毎日、川の様子を伝えている。釣行の参考にしてほしい。

▼釣況 丹波山村商工会=(電)0428(88)0444。

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