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マコガレイの旬到来

[ 2020年6月18日 07:14 ]

石川さんはマコガレイの一荷
Photo By スポニチ

【菅野順也の釣り巡礼】宮城県南三陸町の歌津沖でマコガレイが釣れている。リアス海岸、養殖ダナ、澄んだ潮、魚の棲息に好条件がそろう。清重丸で竿を出した。(スポニチAPC・菅野 順也)

 午前5時、歌津の静かな港から出船した清重丸。湾内は養殖ダナが網の目のように張り巡らされていて、迷路のよう。その隙間を縫うように走って、ポイントに到着。

 「水深は35メートルです、オモリは30号を使用してください。さあどうぞ」と小山清孝船長のアナウンスで釣りを開始。小型片天ビン仕掛けに青イソメを付けて投入。オモリで海底を小突いて寄せるのがカレイ釣りの基本スタイルだ。

 この海で釣れるカレイのメインはマコガレイ。マガレイと比べると神経質な性格で、釣り方は多少難しいとされている。小突き幅を小さくして、捕食のタイミングを魚と合わせることが釣果を伸ばす鍵となる。

 同行した息子の真海(12=中1)は開始5分で当たりをキャッチ。一荷の幸先良いスタートとなった。

 続いて私の竿にもかすかな変化が伝わった。「モゾッ」とハリ先が何かに触れたような弱い感触だ。すかさず合わせを入れると「ギュンギュン」と強い引き込みに変化。38センチの本命が来た。

 当たりの弱さと引きの強さのギャップがマコガレイ釣りの魅力だろう。魚の居着くポイントは広く点在していて、小山船長はこまめに移動を繰り返した。

 船の釣りはカレイがメインという、黒川郡・石川厳さん(55=会社員)は「マコガレイ狙いは難しいのが面白さですね。気持ちが入り過ぎると小突きが早くなるので、平常心を保つように気を付けています」とダブルヒット。

 栄養分が豊富な湾内でのマコガレイ釣りではゲストも盛りだくさんで高級魚がそろう。一関市・佐々木皐成さん(25=会社員)は「私にとって釣りは最高の趣味です、月1回のペースで楽しんでいます。突然食ってきて、とても強い引きでした」と46センチのアイナメを釣り上げた。

 一昨年にこの船で55匹のマコガレイを釣ったことがあるという、石巻市・今野庄司さん(68)は「この魚のベストは48センチでしたから、記録更新です。ここにはうまい魚がたくさんいるから通っていますよ」と53センチの肉厚のナメタガレイを釣り上げていた。

 竿頭のマコガレイ釣果は28匹、私も23匹釣ることができた。小山船長によれば「これから養殖ダナの水揚げが本格的になります。魚影はもっと濃くなり、釣果が伸びる予想です」とのこと。今後さらに期待ができそうだ。

▼当日の使用タックル 竿=がまかつ「がま船 鰈幻粋M1・65メートル」、仕掛け=同「ナノ船カレイ仕掛(ロング)」13号。道糸=ヤマトヨ「PE JIGGING 8 BRAIDED」2号。

▼釣況 東北地区東日本釣宿連合会所属、歌津・清重丸=(電)0226(36)3257。午前5時集合。乗合料金7000円(餌の青イソメ1000円分付き)。

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