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新入り入れ食い14匹/1時間

[ 2020年3月1日 07:17 ]

須貝さんは尺ベラを釣り上げたが型に不満?    
Photo By スポニチ

 【ヘラブナ大作戦】埼玉県内を流れる新河岸川から川越市渋井水門を経て約1キロにわたる放水路は連日、数百人が訪れる人気釣り場。乗っ込み期を迎えて新ベラは活発に摂餌を始め、刺激された30~40センチ超の地ベラも上へ、下へとタナを替えて荒食いが始まりだした。(スポニチAPC・上田 観水)

 暖冬傾向とあって乗っ込みを期待して出掛けた。渋井水門は工事中で、オンドマリ(水路などの突き当たり)に集まる魚を狙う釣り人が多く、やっと空きポイントを見つけた。

 隣では「用水が完成した頃から通い詰め、尺半(45センチ)も釣った」という須貝章さん(67=自営業、板橋区)が、10尺竿を使いハリス(0・4号)、段差は10センチ、「綿グル」餌を使い水流に対応した中通しの底釣りで早くも尺ベラ(30センチ級)を釣り上げ「うーん。ちょっと小さいか」。

 沖で鵜(う)が尺級をくわえて飛び立てない様子を見て「良型は沖めか?」と13尺竿、段差釣り仕様で餌を流す。当たりは遠いが、俗に言う向こう合わせ(当たりがなくて釣れる)で下バリをくわえた“トボケ顔のヘラ”を玉網に収めた。

 これには須貝さんも「混雑が原因か?乗っ込みは例年通り3月中旬かな?」。尺上(30センチ超)を3匹釣り上げ、尺半級に未練を残して納竿した。

 釣り場を一巡りすると立堀橋では短竿、段差ウドンセットの浅ダナ攻めで20匹超の釣り人も。川幅が広くなる三本木橋東の「はき出し」周辺で17尺竿、約2メートル底へ上餌「新ベラ底」下バリに「α21」を選択。両グルテンの中通しで、餌がタナに入るとフーワッ、落ち着くとツン。2月中旬に放流(2トン)された30センチ未満の新ベラは時に食い上げてツンツンと活発にウキを動かし、一荷を交えて1時間当たり14匹の釣り人もいて入れ食いの大釣りだ。

 この新ベラに追い上げられたか?良型の地ベラは上流域を回遊して暖かい春雨待ち。その後には新・旧のヘラの大乗っ込み、爆釣が期待ができる。

 【攻略法】

 投餌点を上流から扇形に餌を流し、中央で摂餌させる。

 (1)宙釣り=2本バリの利点を生かし上餌は寄せと足止め、下餌は食わせ専用がヘラブナ仕掛け。従って上餌のバラケ次第で下餌の食い方が変わり、上下の餌と仕掛け段差のバランスが重要となり、ウキの動きを参考に調整する。

 (2)底釣り=片ズラシから中通しまで多彩。餌、仕掛けでヘラの動きを安定させるのがコツ。寄せが始まれば小餌仕様、なじみダナで動く当たりを捨て、足止めと食わせに専念する。

 【ポイント】

 (1)渋井水門~浮手橋=“オンドマリ効果”で回遊は多く、北岸は人気で釣り人の投餌で魚影は濃い。南岸の駐車場は遠いが順光でお薦め。

 (2)浮手橋~三本木橋=川幅の広がりとカーブで水深に変化があり竿の長短、タナ攻略が釣果を左右する。

 (3)三本木橋~はき出し=川筋は短竿OKだがはき出しは大きく開けて水深もあり、北岸の水門を中心に好ポイントが多く長竿有利。

 ▼釣況 埼玉南部漁業協同組合=(電)048(642)5706。入漁料400円。年券3000円(3月から1年間)。

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