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ドラゴン級タチウオ 一荷連発

[ 2019年9月10日 07:44 ]

仲よくタチウオの爆釣を楽しんだ鈴木さん(左)と栗田さん
Photo By スポニチ

 【博覧釣記】各地で秋の人気ターゲット、タチウオが盛り上がっている。見逃せないのが千葉県鴨川沖。「ここは、魚がスレていないから誘いは関係ないね。餌を動かしていれば誰でも簡単にデカいのが釣れますよ」と勝浦松部港・信照丸の吉野勉船長だ。(国友 博文)

 鴨川沖のタチウオは魚影の濃さと良型ぞろいが特長で、東京湾のような大船団もない。一級ポイントを、ほぼ占領して楽しめるのだ。

 朝の受け付けでは「今日はおいっ子と隣町の御宿町から遊びに来ました。初挑戦なんです」と看護師の栗田みよ子さん(47)。オール貸道具でも、勉船長の長男・達哉船長が丁寧に教えてくれるからビギナーや女性にも人気の船宿である。

 曇り空の下、鴨川沖の絶好調ポイントを目指す。低空飛行のトビウオにあいさつすると「はいどうぞ130~110メートル」と開始の合図。リールの道糸をサミングしながら落とし、指示ダナに合わせる。50センチ幅でシャクリ続けると「モゾモゾッ」とすぐに当たりだ。手を止めないでシャクリ続けると、次第に竿先の動きが鈍くなり「ギューン」と明確な食い込みを見せる。目が覚めるような強烈な引きは想像以上で、電動リールが何度も悲鳴を上げる。海面が銀ピカに輝くと「デカイぞ!オーッ」と、下にもう一つの魚影を確認。開始早々、楽々指4本幅のジャンボサイズの一荷だ。

 隣では、達哉船長のアドバイスを受けて栗田さんも掛けたようだ。「こんなに重いのー」と真剣そのもの。初挑戦で何と、良型の一荷に大興奮。

 その後も栗田さんの快進撃が続き、船長の顔も緩みっぱなし。おいの鈴木迅人さん(22=会社員)も順調に数を伸ばす。「モタレを感じながらシャクリ続けたら竿がギュッと止められました。強い引きが癖になります」とガッツポーズ。

 すさまじい活性を確認したら、竿をキーパーにセットしたまま電動リールをスローで巻き上げる。指示ダナを通過すると、「ギュン!」と最初の当たり。さらに巻き続けると、竿先が再び海面にお辞儀して追い食い成功だ。この“楽々電動スロー釣法”で、一荷を連発してグングン数を伸ばす。

 鴨川サイズは、勇ましいドラゴンの風格。船長からは「シャクリ続けて食い込まないときは、ピタッと止めると飛びついてくるよ」と“鴨川釣法”を教わる。あっという間に、大型クーラーボックスは特大サイズで満タン。

 この秋は初心者大歓迎の信照丸で、おいしいジャンボタチウオに挑戦していただきたい。

 ▼吉野勉船長の一言 仕掛けは、ハリス8号以上の1~2本バリ。1本バリの場合は2メートル、2本バリでは3メートルが基本です。ビギナーには、1本バリがおススメです。ハリは2号が基本で、常連さんは3号以上を使う人もいます。小さいハリでは、曲がったり折れたり、何よりも掛かりが悪くなります。鴨川のジャンボサイズには、強くて丈夫な大きいハリが標準です。

 ▼釣況 東日本釣宿連合会所属、勝浦松部港・信照丸=(電)0470(73)3483。出船は午前5時半。乗合料金1万800円(餌、氷付き)

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