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アカイカVS女子大生~和歌山・白浜~

[ 2019年7月10日 10:00 ]

「やりました!」感動の1匹目に大喜びの辻野祐里子さん
Photo By スポニチ

 和歌山県白浜町沖を舞台にした恒例のアカイカ釣り大会「メタルDEナイト」(スポニチ釣り指定店・代々丸プロデュース)が6日、当地のフィッシャーマンズ・ワーフ白浜で開催された。連日好釣果が続く中でこの日に限って潮が速い悪条件となったものの、参加した85人のつわものが腕を競い合い、大いに盛り上がった。本紙からも女子大生ライター・辻野祐里子が参戦し、イカ釣り初体験ながら奮闘した。
 おなかが空きすぎると船酔いするから…なんて理由付けしながら(笑い)出航の約2時間前、現地で見つけた白浜のおいしいすしで、まずは腹ごしらえ。これで念願のイカ釣りへ準備万端だ。開会式で、現地では100匹超の爆釣続きなのだと聞いてワクワクする。6隻の船に分かれ、まだ明るい午後5時50分に出航。天候は少し曇っていたけれど風も波もなく、心地よかった。
 全くの初心者でドキドキする私をよそに、同乗者のみなさんは開始までのわずかな時間に、たばこを吸ったりお菓子を食べたりと余裕の表情。午後6時17分。船長の「底まで45メートルほど」という掛け声で一斉スタート。いきなり釣り糸が絡まるハプニングにも見舞われた。
 しばらくして、ついに人生で初めてのイカをゲット!…したんだけど、その瞬間は「あれっ、付いてる!?」というぐらいの微妙な感覚。派手な色のスッテが好きなわりに慎重派なアカイカは触手でスッテをパンパンと叩く。そこでいかにうまく合わせるかがカギとなる。それが難しい。3匹目でようやく「釣れてる!」という感覚をつかめ、ますます面白くなった。
 後半は日が沈み、点灯された船上ライトに反応してか、アカイカが海面近くまで上がってきた。スイスイ泳いでいる姿や、水上をすごいスピードで走っているのが見えた。まるで船の存在に気付き慌てて逃げていくようだと思っていると、「私たちを挑発している」という見方をする方もいて、とても面白い。
 釣れた時も大きな瞳でこちらを見つめているようで、何だか可哀そうな気持ちになりながらも、用意してきた沖漬け用のしょうゆに漬け込む。人間は残酷だなと思ったけれど、コンビニで、いつでも食べ物が買え、食材としかみていない生命について考えられるのも釣りのいいところだ。
 そして、あっという間に午後10時20分の競技終了タイム。記念すべき人生初体験の釣果は12匹(ちなみに優勝者は29匹)だった。船上ですぐ後ろにいて、たびたび声を掛けてくださった昨年の覇者、大阪市の会社経営・浅野透さん(35)によると、コツは皆に釣れる棚を尋ねることなんだそうだ。勉強になった。
 閉会式では参加者にたくさんの景品が送られ、釣果の良し悪しにかかわらず、全員にとって大会ならではの、とても楽しい幕締めとなった。今年はとても潮が速くて難しい日になってしまったけれど、過去最高といわれるほどアカイカ釣りには良い1年なのだそう。
「また、ここでイカを釣りたいな」。たくさんの思い出を土産に白浜地を後にした。

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