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沼津の夜タチウオ のんびりこれから 例年より遅れも当たれば腹パン

[ 2018年8月28日 07:12 ]

この日最大の90センチ級を釣った如月さん
Photo By スポニチ

 【ココが一番】静岡・沼津沖で夜釣りのタチウオと遊んできた。まだ釣れ具合はいまひとつとは聞いていたが、神出鬼没といわれる魚、ひょっとして…淡い期待を抱いて沼津・常勝丸へ。当たりはあるものの食いが浅く、すっかりもてあそばれてしまった。今後に期待!(スポニチAPC 山本 有道)

 常勝丸・鈴木茂船長によれば「今季は水温が高いのか、かなり遅れてますね。例年なら釣れ盛っている時期なんですが…」。業を煮やしたタチウオ好きの常連さんの声もあり、この日はさしずめ試し釣りといったところ。

 やはり厳しかった。船に明かりがともりスタート。鈴木船長の指示ダナは50メートルから上。電動リールのスピードを微速にしたり、ちょっと速めたりして誘いをかけるが、竿先はピクリともしない。たまに当たりがあり、餌のサンマの切り身に飛びついてくるのはサバ。集魚灯が明るすぎたのか、薄暗くしてしばらくするとサバもおとなしくなった。だがタチウオのご機嫌斜めは続く。もしかしてこのままの状態が続いてしまうのでは、とだんだん焦ってくる。

 「1匹出たよ!」と鈴木船長が声を上げたのは午後9時過ぎ。釣ったのは平塚市の宮崎剛さん(49=会社員)で80センチ級。「1匹釣れるまで長かったなあ。釣り方?置き竿でゆっくり巻き上げ、当たりがあったらギュンと速い手巻きで合わせる。沼津のタチウオはのんびりしているから置き竿で十分」。電動まかせの釣りである。

 相変わらずわが竿には音沙汰なしだったが、10時頃になって様子が変わった。ゴツンという当たりのあと、何かが餌をついばんでいるような感じも…。だがそれっきり。餌を確認すると鋭利な刃物で切ったように半分になっている。これはまさしく鋭い歯を持つタチウオの仕業。集まってきたらしい。

 その直後だった。いきなり竿先が曲がったかと思えば水平に…タチウオの食い上げだ。待ちに待った1匹だけに慎重になってしまったが、船の中に抜き上げた時は「やっと釣れた」とホッ。75センチと大きくはなかったが、腹はパンパン。この時季、タチウオは卵を抱いているのだ。

 宮崎さんも2匹目、そして3匹目。そんな時「これはいい型」と良型を手にしたのは厚木市の如月麻利亜さん(32=会社員)だ。90センチはありそうで腹もふくらみおいしそう。「釣れない時間もずっと竿を置かなかったことがよかったのかも」と3匹釣ってうれしそうだった。

 川崎市の江原英雄さん(71)も最後の最後に1匹。私も1匹追加したところでタイムアップ。納竿前の1時間だけ盛り上がったが釣果は0〜3匹。「もうちょっと早い時間に釣れ始めたらなあ」がみんなの思いだった。

 沼津沖のタチウオは年明けまで楽しめる。

 ▼釣況 東日本釣宿連合会所属、沼津・常勝丸=(電)055(941)3163。夜釣りは午後6時出船。料金は9000円。

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